コロナ禍でリモートワークが定着したようですが、東京メトロ・地下鉄東西線は相も変わらず朝夕のラッシュアワーは半端ないと聞いています。

今朝、8時55分発の中野行・先頭車両の女性専用者に乗り込みました。

「あら!」…思ったより空いていて良かった!

それでも前の電車が詰まっているとかでチンタラ運転…ようやく門前仲町駅まで到着するころ車内放送が流れました

「9時になりました。ただ今より女性専用車は終了とさせていただきます。まもなく門前仲町です」

終了となってもなかなか勇気のある男性は乗って来ぬようで、わたくしが下りる大手町まで女性の乗客だけで到着いたしました。

  

大手町から千代田線に乗り換え「世田谷代田」へ…各駅停車で参ります。

本日は愉しみにしていた講座「クラフトコーラを作ってみよう!」が東京農業大学・世田谷キャンパスで開かれます。

本来ならば7月の開催だったんですが、コロナ禍で第7波が押し寄せている最中で止む無く9月に延期となってしまいました。

     

午前中の座講は東京農業大学・元非常勤講師の高橋知良氏はスパイスとカレールーで有名なエスビー食品の開発部に勤務…スパイスのことなら何でも来い!の頼もしい方であります。

実習を担当して下さるのは「ハーブ&スパイス」のコーディネーターの諸橋美枝子氏で、どんなクラフトコーラが出来上がるのか、ワクワクです!

 

アメリカ・ジョージア州アトランタで生まれたコカコーラの歴史を学ぶところから始まった講義はとても興味深く、薬剤師が1880年ころに奇跡の植物として注目されていた「コカ」を使い、ワインにコカを成分を溶かし込んだ飲み物として開発されたそうです。

「コカ」は麻薬のコカインのことですが、当時は麻薬取締法もない時代でしたからまったく規制なく使われていたとのこと。

今のコカコーラはいっさい「コカ」は使用されていませんが、名前だけ残す勇気もすごいなぁ~

あのコカコーラのロゴも1886年の開発当時のままだそうです。

コカコーラの歴史から禁酒法にまで話が及び、アル・カポネまで登場する展開には驚きでした。

クラフトコーラはスパイスと甘味で好みの味に仕上げることができるのだそうで、今回は馴染みのあるスパイスを使い、飲みやすいコーラのレシピを用意して下さったよう。

シナモン・カルダモン・ジンジャー・クローブ・コーラナッツの5種類のスパイスに三温糖、あとはバニラビーンズに仕上げにレモン果汁にお好みでナツメグパウダーを振れば出来上がです。

「砂糖は上白糖でも良いのですがコクと深みが増す三温糖、キビ糖、てんさい糖などがお勧めです。生姜は生をすり卸したものでも良いですが、入れすぎるとコーラではなくジンジャーエールになってしまうのでご注意を!」

途中、味見をしたら…トロッとして何んとも言えぬ美味しさ!

改めてスパイスの調合が極めて大事であることを知りました。

    

さっそく試飲!

試飲のコーラは諸橋氏が前日に用意して下さったもので、これを炭酸水で薄めスライスレモン、味変で黒コショウを振って頂いて見ました…らぁ~!これってコーラ?コカコーラよりはるかに美味い!

今まで飲んでたコカコーラって炭酸のシュワシュワと甘いだけの飲み物だったんだ!

今回頂いた、この組み合わさったスパイシーの相性はバッチリで底に沈んでいるスパイスの粒も噛み砕いて頂いちゃいました。

体に溜まっていた毒素のデトックスにもなってくれそう!

諸橋氏のお気に入りのクラフトコーラは『三ツ矢サイダークラフトコーラ』だそうで、「これはかなり美味しいと思います。自販機で扱っていますので見つけたら飲んでみて下さい。冬場になったら撤退しまうかもしれないのでお早めに!」とのことです。

自分で作ったコーラの素はお土産として持ち帰って楽しむことができます。

   

学部生と駅に向かっていると…「先輩、向こうに見える改札口って出たことあります?あっち側に温泉施設とエステと料理屋さんができたんですよ」

「温泉?こんなとこにぃ?」

「こんなとこって…世田谷代田ですよ!代田!」

「温泉の井戸を掘ったの?」

「掘ったのかなぁ~温泉って掘るんですか?引くんじゃなくて?」

小田急線って箱根までつながってるんだから、きっと箱根の温泉を運んでるんだと思います。

見に行ってみることにしました。

   

トンネルを思わせるような駅構内の向こうに明るさが広がっています。

川端康成・がっかり…雪景色ではなく、緑一色!

ICカード専用改札口のようです。

右の写真は改札口を出たところとなりますが、わたくしたちは入ってすぐに出るだけで入場料だけを取られるのはイヤなので、駅舎に沿って東口改札に回って行きました。

  

改札口から続いている緑豊かな小径…非日常的な空間に迷い込んだかのようです。

小田急線・世田谷代田の駅は地下にありますから電車が通る音もしませんし、高層ビルもない場所でありますから空が広いし高い!

改札口から1分も掛らず割烹店・月かげ、茶寮にバーも併設されているとか…でも、高そう!

こちらが宿泊、日帰り温泉の入り口…「由縁別邸(ゆえんべってい)」と言うらしいですが、わたくしたちには「無縁別邸」の温泉宿であります。

とても東京・世田谷にあるとは思えぬ風情ある佇まいでございます。

学部生とふたり…何んだか知らんけどトボトボと肩を落として西口改札口まで戻って参りました。

   

汗を流して帰って来たんですから、さっそく自分で作ったクラフトコーラを頂いてみましょう!

用意するのは炭酸水とレモン、氷。

    

せっかくコーラと名の付くものを頂くんですから、アンティークのグラスで飲んでみよう思います。

コカコーラのくびれたビンを思わせるフォルム…色はブルー!

コカコーラのロゴが入っているのですが、はっきり判読できません。

光に当てても目がショボショボしちゃうけど、気分は上々!

  

トロッとしたコーラの素をすくって…スプーン3杯ぐらいかなぁ~

スパイスはできるだけ入れぬようにしてすくいます。

すっごい良い香り!

食欲増進の一杯になるかも知れません。

うわぁ!美味しい!

甘いのですが、実にスパイシーな味わいで後味スッキリ…これぞ大人の味ではないでしょうか!

ついつい口ずさんでしまう昔のコマーシャルソング!

コカコーラを飲もうよ!ボンボンボン!コカコーラを冷やしてさ!ボンボンボン!みんなでそろってコカコーラ!スカッとさわやかコカコーラ!」

みなさまも、お好きなスパイスで作ってみてはいかがでしょう!

コーラの味にはならなくともスパイスとお砂糖を煮たてるだけで世界でただひとつの飲み物が楽しめるかと思います!