午前7時とは思えぬほど、どんよりとした東京の朝となっております。
日射しの明るさは一日の目安となってスタートできますし、体内時計を整えると聞いていますが、連日続いたあの日差しには、かえって体調を崩してしまいそうでした。
体調・ギリギリのところで待ちに待った雨が降り…ホッとひと息吐こうと思ったら、いきなり空に鳴り響く雷のまぁ~スゴイ音!
「あっ!」…わたくし、すっかり忘れていた「へそを隠す」の言い伝えを雷鳴と共に思い出し、おへそを雷さまに取られぬよう慌てて両手でお腹を押さえました。
子どものころ、大気が変って雷が鳴ると急に気温が下がり、体が冷えて来てお腹を冷やすと言われ、腹巻きをさせられたものでした。
8つ違いの兄も軟弱な精神と虚弱な肉体で胃腸をよく壊しておりましたので、「ふたりとも腹巻きをせよ!」との母親の言い付けを素直に聞いたものでした。
そんな昔のことをあれこれを懐かしく思い出してみたものの、もう「へそ」なんぞあってもなくとも屁でもなく、欲しけりゃぁ~持ってけ!と開き直ってへそを空に向けたら…雷はギョッとしたのか急に鳴り止みましてございます。
なんだかなぁ~複雑な気持ちのまま「へそ」をしまいました。
晴れの日だろうと雨の日だろうと、それこそ槍が降って来ようが咲かねばならぬのが「一日花(いちにちばな)」の宿命を背負った朝顔であります。
わたくしなどから見れば、朝顔はできるなら燦々とした朝日のもとで咲いて欲しいなどと勝手な思いを抱いててしまいますが、当の朝顔はどぉ思っているのでしょうか。
『曜白・紫』は何故か俯きかげんに咲いております。
「どうした、おい!」
『大輪・紅』は雨粒を受けて、しっとりと濡れているじゃないですか…なんですか、「とっても艶っぽいよ!」
我が家のベランダにそれぞれにそれぞれの咲き方で7月26日の朝顔が咲いてくれました。
昼過ぎ、雨が上がったと言うのに湿度が半端じゃありませんで、フローリングは足の裏がベタベタと引っ付くほど…風は通っているのに、じっとりと全身に汗が滲んできています。
ここまでガマンしたんだから、エアコン奮発しちゃいましょう!
レモンと炭酸があればできちゃう、ここはスッキリとした甘みのレモンスカッシュを手作りするとしますか。
甘味料は「ヨガ&ピラティス」の先生に教えて頂いた「ココナッツシュガー」を試してみたいと思います。
『コレ、お勧めのお砂糖です。カロリーは他の甘味料…黒糖とか白砂糖とか甜菜糖(てんさいとう)とあまり違わないんですけどね、とにかく鉄・カルシウム・マグネシウム・ミネラル、それにカリウムが多く含まれているんです。フィリッピンとインドネシア産が比較的、手に入りやすいかと思います。甘味料としてはさっぱりとした味わいなので、どんな料理、日本料理にも合うんじゃないかなぁって気がします。先ずは飲み物から試して見て下さいませ』
レモンを搾っただけで部屋中のイヤな湿度が吹き飛んじゃったような気がします。
エアコンのおかげ…でもあるか?
搾りかすにも栄養があるので、ここは見た目より体に良い方を優先して種と皮以外をココナッツシュガーと混ぜてしまいましょう。
部屋の湿度もサラサラになってきたようです。
これはレモンスカッシュを飲みながら本を読むっきゃない!
図書館の書架にポツンとあった瀬尾まいこ・著『天国はまだ遠く』…人気のある作家さんですからねぇ~書架に1冊あっただけでもラッキーとばかりに借りてきた1冊であります。
2004年に刊行。2006年に文庫本化…なんと!2008年には加藤ローサ・徳井義実主演で映画化もされていたとのことでビックリ!
本屋大賞受賞した「そして、バトンは渡された」、瀬尾さんの最新作『夏の体温』はもう予約を済ませています。
いったいいつになったら手元に届くかは分かりませんが、楽しみです。
さて…「天国はまだ遠い」の物語は、何もかも上手く歯車が合わず死を覚悟して北へと旅立つ主人公・千鶴。
最果ての集落に辿り着き、たったひとつだけの民宿・たむらに止まることに…14錠の眠剤を飲み自殺を決行!然しながらぐっすりと2日間ほど眠っただけで快適に目覚めてしまった千鶴。
愕然とするも民宿の主・田村が用意してくれた朝ご飯の美味しいこと!その田村との交流で少しづつ生き続けて行こうと新たな決意をして行く物語となっています。
コロナ過の閉塞感や喪失感、戦争の悲惨さや日々起きる事件・事故、災害などでわたくしたちは心に見えない傷を負っているかと思います。
「疲れたのならよく食べてよく眠って、しっかりと休むこと」…きれいごとに聞こえますが、これはいつの世にも云われ続けて来たことでありましょう。
2時間ほどで読み終わりました。
レモンスカッシュも2杯飲み干しました。
そろそろ…梅酒スカッシュに切り替えましょうかねぇ~
外はすっかり雨が上がり薄日が差して来たようです。
雨を受けて、雷も聞けて、曇り空も見て、最後に極楽浄土へと沈む夕日も浴びて…なんと幸せな我が家の朝顔たちでありましょう。
ちょっと萎れてきちゃったけどね!
『朝顔や其の日其の日の花の出来』
(あさがおやそのひそのひのはなのでき)
杉山杉風(すぎやまさんぷう)