ようやく蝉の鳴き声が喧しく鳴き揃うようになりました。

聞こえたら聞こえたで…暑苦しさ倍増!

アブラゼミにミンミンゼミ、クマゼミまでも加わっての大合唱となっています。

鎌倉の山里でしたら山々に響きわたる「蝉しぐれ」などと風情のある呼び名が似合いますが、東京・下町ともなりますと街路樹はバッサバサッと剪定され、地べたはアスファルトで覆い尽くされ、蝉にとっても我々人間にとっても辛い環境でありましょう。

蝉の鳴き声は、ひと夏を生きる叫びそのもの…耳にするこちらも何か切羽詰まった切なさを感じてしまいます。

あ~ぁ、わたくしヒト科も心の中でモヤモヤとしているもの、ぜぇ~んぶ叫びたいよぉ~!

もくもくと湧き上がって来る積乱雲…そう言えば関東地方に向け、本日の予報では急な発雷が起こるかもとあったような?

う~ん…ここは夕立ほどですむ雨ならば、ぜひともひと雨欲しいところでございます。

あっ!

雲のテッペンで何かキラリと光ったよう?

あの孫悟空が乗っている荕斗雲(きんとうん)に見えないこともない?

だとすれば…光って見えたのは、もしかしたら孫悟空の如意棒(にょういぼう)かも!

あの如意棒、大きさは自由自在になるらしいのですが、孫悟空はいとも簡単に軽~く振り回しておりました。

ところが岩波文庫版で読んだ「西遊記」では、その如意棒重さは何んと1万3千5百斤(約8トン)もあると知った時、さすがは中国の四大奇書のひとつと言われている「西遊記」であると感心したものです。

あぁ!三蔵法師様、孫悟空よ、世界中にまん延しているコロナウイルスを「えぃやっ!」とばかり退治してもらえませんかね!

お願いしますよ。

 

『雲の峰頂に孫悟空哉』

(くものみねいただきにそんごくうかな)

泉鏡花(いずみきょうか)