ギボウシの葉が出そろった6月…いよいよ梅雨入りも真近となりました。

大気の変動で低気圧が高気圧に押され、関東は1日強い風が吹いて街を歩くのも大変!

高いビルが建ち並ぶ都会では風がビルに当たって巻き起こる「ビル風」が発生して、渦を巻くような不穏な風となって襲い掛かって来るので足を踏ん張るようにして前へ歩かなければなりません。

日傘は引っくり返って役に立たないわ、帽子は飛んで車道まで飛ばされタイヤの跡が付くわ、カツラも飛ばされ…飛んで行くカツラとツルっとした頭部を目撃したこちらは、驚きと笑いを嚙み殺しつつも思いやりを発揮して見て見ぬ振り。

逆風の中を生き抜くって、そりゃぁ~大変なんです。

  

12階のベランダに舞い上がって来る風は南風のようでいて日陰で受けていると、半袖の肘にはちょっとヒヤッとしてきます。

湿度が少なくてカラッとしてるかな?

5月28日…慌てて蒔いた朝顔の種。

5日目にして土が盛り上がって来ました。

朝顔の方も慌てて発芽したようです。

まるで潜水艦の潜望鏡を思わせるように地上の様子を探っているかのよう。

大丈夫…ちゃんと6月になってるよ!

花屋さんにも苗屋さんにもそろそろポットに入った朝顔やゴーヤ、野菜の苗が並ぶことと思います。

遠い昔…下町・深川の町にリヤカーに苗を積んで「なえやぁ~なえ!」と売り歩いていた苗屋の売り声が懐かしく思い出されます。

  

お昼ちょっと前にピンポ~ン!

うん?今日、配達される荷物の予定もなければ訊ねて来る人もいないはず…何んだろ?誰だろ?

出てみないことには判らない…「はい?」

「ヤマトです。お荷物届けに上がりました」

ここでカンタンにドアを開けてしまうと危ない!

なんせ初老とは言え女のひとり暮らしですからね、用心に用心を重ねないと命にかかわりますからね。

「差出人は誰ですかね?」

ヤマトさん、娘の名前をスラスラと読んでいるし、お届け物はクッションですと伝えてくれました。

これは間違いない!

でも…クッション?

聞いてないけどなぁ~

ドアスコープからクロネコヤマトさんと確認し、ドアを開けたら、横に置いてあった段ボールのデカいこと!

「うわっ!」

ハンコを渡すのも難儀した我が家の狭い玄関!

出入り口を塞がれた感じです。

段ボールに「Yogibo」と記されてあります。

中から引っ張り出すのもひと苦労…茶色いフニャフアニャとした物体が出て来ました。

すぐに娘に電話を入れると…📱

「あ~着いた?この間、話したヨギボーだわよ。腰が痛いだの首が回らないだのと愚痴ってたでしょ!親の愚痴ほど気が滅入るもんはないわっ!それね、来年の誕生日と母の日のプレゼントね」

「来年?お母さん、それまで生きちゃぁいないよ。でも有難くもらっておくわ」

「トリセツをよく読んでね。ビーズで出来たクッションだから体の線に沿って支えてくれるから、スッゴイ楽チンなのよ。椅子にもベッドにもなって、自分でアレンジできるから楽しいよ。本を読むのにメッチャ楽なの。起き上がるとき、ちょっと力が要るけどコツを掴めば大丈夫だから。とにかく試してみて」

「うん、ありがと」…まるで遺言のように厳かに礼を申しておきました。

  

座ってみると…クッションの形状が体に合わせて変えられるので、すっぽりとやさしく包まれているように感じます。

「おぉ!おっかさんの子宮に納まってる感じぃ~気持ち良いわぁ」

はじめは当てて座るお尻の位置やら力の加減の按配が判らず、戸惑いもありましたが、すぐに慣れベッド代わりに寝てみるまでに使いこなせるようになりました。

「ヨギボーなんて変なネーミング。駄菓子みたいな名前じゃん」と娘に訊いたら…

「アメリカ生まれのクッションなんだよ。開発した人、奥さんが幸せに過ごしてもらいたいと思って作ったんだって!ヨギボーのヨギはヨガから来てるんだって」

キャッチフレーズは「人をダメにする」…すごい安定感で、その快適性は確かにヨガに通じるリラックスを得られるように感じます。

「なるほど…」

だったら素直に「ヨガボークッション」で良いんじゃね?

そんな野暮なことなど言わずに暫しゆったりと身を任せ、本を読んで快適に過ごしましょう。

   

それにしても、何んだか居間が狭く感じるなぁ~ホントにデカい!

使わないときは縦に立てて隅っこに置いとおけば良いと言われても、この半端ない圧迫感は否めません。

まぁ~キッチンに来ちゃえ視界から消えますから良しとしましょう。

今夜は豊洲市場から届いた新鮮な麦烏賊(ムギイカ)を使って中華風の一品を作ってみようと思います。

ショウガを利かし、セロリとイカの炒め物です。

セロリとイカの淡い色を活かすため塩味にして仕上げることに…ゴマ油を最後に垂らしたら出来上がりぃ!

イカは下処理をしてサッと茹でておけば冷凍にして良し、しょう油と酒で沖漬け風にしても良しと、朝一番でイカを届けてくれた幼馴染み・さわちゃんが伝授してくれました。

豊洲市場で仲卸業を営んでいまして、お得意さんへ注文の品を配達する途中に我が家にもこうして売れ残りやハネ物を持って来てくれます。

このコロナ禍の影響で人気だった競り場のデッキ見学が中止になっていたのが、6月2日から人数制限はあるものの、やっと再開が叶ったとか。

「うちなんかはサ、なかなか素人さんは買いには来ないけども、飲食店やお土産屋はね、見学再開を待ちに待ってたからサ。何んだか人の流れが動くのって活気があって嬉しいよ」

さわちゃんにも「ありがと」。

感謝の日々が続いております。

さて、夜の読書もヨギボーと共に静かに過ごしますか。

 

『朝は希望に起き昼は努力に生き夜は感謝と共に眠る』

(あさはきぼうにおきひるはどりょくにいきよるはかんしゃとともにねむる)

 

・日連宗の言葉だと記憶しておりますが、国会の質疑応答で麻生太郎氏が山本太郎議員の質問に、この言葉で応えたのをテレビ中継で見・聞いたことを覚えております。