とっくに子どもが巣立ち、しばらくして夫を亡くし、未亡人となった・わたくし。

いつ・どのように・何を食べようが誰にも咎められないし、遠慮も要らないはずなのに…クリスマスになると鶏肉を口にしないと何故か落ち着かない…つくづく日本人だなぁ~と改めて感じる12月24・25日の両日であります。

今年は骨付きもも肉ではなく、何か別の調理法で鶏肉を頂こうと思い、無印良品の手作りキッとシリーズの人気商品「カオマンガイ」の素を使っての東南アジア・タイ料理に挑戦してみようと用意致しました。

キットにはお米を炊くスープと、タレが入っているだけのシンプルさ。

それでも何かオリジナリティを出したくて白米ではなく十五穀米にして炊いてみることに…普通のうるち米2合に大さじ2杯をいれるだけで、これといった下ごしらえは必要ありません。

「カオマンガイ」のカオはご飯を、ガイは鶏肉を指すそうですが、じゃ真ん中のマンはなんだろか?

何かと気忙しい年末ですからね、深く考えることは止めました。

  

もも肉の半分で充分でしょう、皮が縮こまないように数か所に切れ込みを入れれば、あとはスィッチオン!

15分が過ぎたころ、部屋中が東南アジア料理を思わせるスパイスの匂いに満ちてきました。

わたくし、65年生きて来て最も苦手なのがカメムシのニオイを放つパクチー。

セリ科の1年草でアジア諸国では他にシャンツァイ、ヨーロッパの国々ではコリアンダーまたはコエンドロと呼び名が違い、欠かせない薬味として不動の人気を誇っているパクチーです。

ところが…ひょんなことから、友人たちに連れて行かれたベトナム料理を出す屋台風レストランでワイワイと食事をしていて間違って口にしてしまい、飲み込むまでそれがパクチーだと気が付きませんでした。

薄暗い店内で、ひと皿にポコッと盛られた料理の中に入っていた葉っぱがパクチーだったのです。

やはり鶏肉と一緒に食べてしまったのでしょうが、その時・口に広がった鶏の脂とパクチーが相まって何んだか信じられないような旨味を感じ、初めてパクチーの薬味としての力を知りました。

それ以来、まだちょっと恐々でありますがスーパーで買い求めるまでになり、自分でもビックリです。

  

電子音のきらきら星のメロディが鳴ったら炊き上がりの合図。

炊飯器のフタを開けてみれば鶏肉もご飯もふっくらと炊き上がっております。

鶏肉を取り出し切って盛るだけで出来上がり!

盛りつけを見てみますと必ず添えられているのがキュウリとパクチーで、これは12月と言っても夏野菜・キュウリは外せません。

レモンをたっぷりと搾って無印良品自慢のタレをかければ…本格的なタイ料理の出来上がりです。

パクチー?

これがなきゃぁ~カオマンガイじゃないよぉ~!

人間って幾つになっても嗜好・好みが変わるのだと身を以って知りました。

「美味しいぃ~」

日に日に増えていく新型コロナウイルス感染数、今日発表されたのは949人とのこと!

これは新たに意を決してステイ・ホームを心掛けましょう。

今、自分に出来ることは感染しないように身を守ること。それはきっといつか、どこかの誰かを守ることにつながって行くものと思います。

お正月用品も特別なことは控え、買い置きの食材で乗り切って行こうかなぁ~と考えています。

取りあえず、この週末、この年末は図書館から借りて来た本を読んで過ごそう!

難しい内容はやめて読んで楽しい・面白い…大人気の警察小説、今野敏・著『隠蔽捜査(いんぺいそうさ)』を手にソファへ。

シリーズの読み落し、スピンオフ2冊も借りて来たのでワクワクです。

今日はそのシリーズがスタートした第1弾、2・3・4はすでに読んでいるので、第5弾を、6は借りられず、第7弾を読んで行こうと思います。

現場の刑事が活躍するのではなく、警察庁のキャリア官僚が活躍を描いています。

主人公は警察庁・警視長である竜崎伸也。独特の信念とキャリアとしても矜持を持ち、原理原則にのっとって

事件を解決へと導いて行きます。

読み終わったあとのスカッとした爽快感が堪らぬシリーズで、第8弾『清明』が1月に発売!

予約カードは出してありますが、2月の時点で江東区にある12の図書館で15冊を購入、予約人数は152人。わたくしは153人目…あれから10ヶ月が経っても梨の礫であります。

気長に待つと致しましょう。

鶏もも肉の半身が残っているのでスパイスを利かせた唐揚げにして使い切ってしまいましょう。

揚げ物は実に久しぶり。

10月の健康診断の結果でLⅮL悪玉コレステロール値が150㎖gと出た時から、フライ物は控え、毎日の速足歩きを続けて来たのですが、コレステロール値が下がったのかは判りませんが、コロナ太りだった体重が3キロも減り、おかげ様で体が軽くなりました。

「もうね、いいや!リバンドで元に戻ろうが数値が上がろうが老い先短いんだから。好きなモン食べて生き抜くぞぃ!」

然しながら…明日になれば自己嫌悪に陥ってショボンとなるに決まっています。

が、好きな本が読めて、唐揚げを頬張れて、お酒も少々嗜み…これはかなりの幸せ度!

幸せなのですが、こちらの唐揚げ、パクチーと一緒には食べられません。

パクチーを愛してやまない人を「パクチスト」と呼ぶのだそうですが、その道…遠いなぁ~

ごちそうさまでした!