気が付けば…5月も中旬・10日となりました。

然も週明け、月曜日であります。

ゴミ捨ても、朝の散歩に出るのも集合住宅・12階に住む・わたくし、あろうことか「閉所恐怖症」でして、外階段・非常階段がわたくしにとっては日常階段となっております。

ところが…住民のみなさま、コロナウィルス感染拡大防止のためか、3蜜のひとつ・密閉空間となるエレベーターを避けていらっしゃる・ような…?

こうなりますと、内・非常階段と外・非常階段を利用する方が多くなりまして、狭い階段で譲り合いをする始末。

これなら、わたくし・エレベーターに乗った方が安全かなぁ~と思っている・今日この頃でございます。

   

東京の台所を支えるという自負を持って働いている豊洲市場の面々…わたくしの幼馴染み・さわちゃんもマグロ仲卸業に毎朝、涙と血と汗を流し、力を振り絞って仕事をこなしております?

「仕事だからねぇ、汗は流すよ…う~ん、血もね、マグロをカットする時にサ、手元が狂って指を切っちゃうこともあるからねぇ~そうっすっとサ、痛いからね、涙もチョチョリ出るわなぁ~ホントだ!あーたの言う通り、全部出しとるわっ!精だけは無理!振り絞っても何んも出ん」

そのさわちゃんが、お得意さんへの配達の途中に寄ってくれまして、今が旬の「ヒイカ」と何故かパイナップルの組み合わせ??

    

豊洲市場は築地場市場と同様、野菜・果物を扱っている青果棟もあります。

ところが築地のようにチョィと寄って行くという近さでなくなって、大のお得意さんの注文とあらば、知り合いの八百屋に電話で注文し、取り置いてもらい、マグロ・鮮魚の配達時に引き取ってそのまま注文先へと届けます。

その際…八百屋・果物屋から「これ熟れちゃってるからサ、持ってって」と押し付けられることは、お互い様だそうです。

そのおこぼれに与っているのが、わたくしでございます。

「すぐ食べた方が良いと思うよ。物は確かだけどもサ、熟れてる匂いがするでしょ?フィリピン産だからね、美味いと思うよ。甘さは半端じゃないから、ひと口大に切って冷凍しとけばシャーベットみたいで、これから暑くなるから熱中症に良いかもよ!どれどれって、そんなに寄るなっての!後ろのドア開けてサ、パイナポーと銀色の保冷袋が入ってるビニール袋、あんでしょ?あっ!その横の箱にね『塩トマト』ってのあんの分る?それも貰ったんだけど、ひとつ試しにあげるわ。それこそ熱中症対策に最適だと思うよ、めちゃ美味しいんだわ」

「すっごい、良い匂い!やったね!パイナップル買いに行きたかったんだ。『塩トマト』ってのは初めてだわ。ありがと。いつも貰ってばかりで悪いね」おとめ座

一応、言うだけのことは言っておかないと、この築地産まれ・築地育ちの東京っ子は、すぐヘソを曲げてしまいます。

「いや、タダほど高いモノはないって、あとで思い知ることになるよ。じゃね!」

「…いやいやいや、怖いよぉ~汗おとめ座

   

さわちゃんの危なっかしい運転の車を見送り、片方の手にパイナップル。もう片方にヒイカ。

何んとなく…「I have イカ。I have a pineapple。ウ~イカパイナポー?」…ダミだ、こりゃ!ピコ太郎さん、ごめんなさい。

そろそろ政府が配布してくれると言う布製マスクと給付金申請用紙が届いても良いころかと思いますので、集合ポストを見てみましょう。

マスクや申請書類も入ってない…まぁ、午前10時前じゃね、まだ配達されてなくとも仕方ありません。

「おっ?」

その代わり…文庫本が1冊、むき出しで入っておりました。

『これ、面白いよ。新刊書。第1巻は前に生瀬勝久と柄本時生で深夜ドラマになったヤツ。読む本がなくなった。お薦めがあったらポストに入れといて。メールもラインも要らないから!あきら』の破った跡があるメモ付き。

メールもラインも要らないとホザイている「あきら」とは、わたくしのもうひとりの幼馴染みのひとり息子、今年が年男の美大院生であります。

「ふ~ん…電話だったら良いんだな?詰めが甘いんだよ、あきらくん」おとめ座

バンバン掛けたやろうかと思います携帯

福澤徹三・著『侠飯(おとこめし)』…帯にもあるように、第1巻から5巻まではすでに刊行されているようで、深夜ドラマはわたくしがファンである柄本時生くんが出ていたので録画して、早送りしながら9話分・通して観た記憶がございます。

任侠の一文字が入っている本のタイトルですから、もちろん主人公は暴力団・柳刃組の組長・柳刃竜一(やなぎばりゅういち)

それを物語っているのが左の頬に大きな傷かと思います。

ところが、この組長。きれい好きで料理好き。冷蔵庫の余り物で見栄えも味も良い一品を作る腕の持ち主でもあります。

今回は張り込みをしている刑事?の設定のようで、ヤクザから刑事へ転職か?これって一種の出世になるんでしょうか?

懐かしい映像を思い浮かべながら、サクッと読めた1冊でした。

  

わたくしも柳刃包丁とはいきませんが、菜っ切り包丁を手に台所に立ちますか。

ヒイカは日持ちが致しませんので下ごしらえを済ませたら、早めのランチでサッサと頂いてしまいましょう。

前に持って来てくれたホタテも解凍し、コゴミも入れて海の幸と山の幸をごちゃまぜにしたパスタにしてみました。

相性が良いのか悪いのか…ニンニクと唐辛子でペペロンチーノ味、ホタテとイカを口にすれば豊かな海鮮の味、コゴミは…彩りといったところでありましょう。

温度計はぐんぐんと上がって来ている様子。

ピリッとしたパスタに欲しい一杯と言えば…ビール

冷たい炭酸入り麦ジュースをグッとあおったとて、神様もお天道様もきっとお許し下さるかと思います。

だって…言いつけを守って、ステイ・ホームしているもの。

64にもなって言い訳をしながら飲むのも、これまた乙でがんすビール