雪深い北国…長野県・下水内郡(しもみのちぐん)栄村は豪雪地帯として知られています。

東日本大震災が起こってから、わずか13時間後、震度6強の大地震がこの山間いの町・栄村を襲いました。

まだ夜も明けぬ午前3時半のことで寒さに震えながらも着の身着のままで外へ飛び出したと聞きました。

夜が明けてから、変わり果てた栄村を目にして寒さの震えより、絶望から来る震えが止まらなかったとも聞きました。

栄村を流れる川のひとつ…この河原の横には山菜のコゴミが足の踏み場もないほどに芽を出します。

踏んじゃいけないけど、踏まなきゃコゴミを採ることができない…わたくしなど勿体ないからと足元・すぐ下から摘み始めると、トミさんの奥さんやご近所のおばぁちゃんたちはバンバン長ぐつでコゴミを踏んで、河原の下に流れているという温泉の水脈で甘く柔らかく育ったコゴミだけを摘んでいくのを見て、わたくしも負けじと地熱でほんのりと暖かく感じるすじ道を探し、ふっくらと巻かれたコゴミの芽を摘んだものでした。

地震に遭った年から9回目、春を待つ2020年の栄村…小さな川に架かった橋を渡れば、そこはもう新潟県、隣町ともなる津南町です。

その新潟県津南町に住む「どうもども・トミさん」に電話を入れましたら…電話

「どうもども!元気にしてる?こっちは変わらずサ。津南も栄村も、あとひと月も経てばチューリップが満開になるよ。雪?今年は少なくてサ、積もってないんだわ。これじゃサ雪解け水が下の田んぼまで届かないんでないのって、みんなで心配してっとこ。山女も岩魚も冷たい雪解け水が川に流れ込まないと身が締まんないんだよねぇ~渓流釣り、今年こそ旦那に変わって釣りにおいでって!待ってからサ。そうだ!いつも卓也の番組見てくれてるってうちのから聞いてるわ、応援ありがとね」

「ありがとうございます。みなさん、お元気で何よりです」おとめ座

(卓也とは、歌手の中澤卓也くん。トミさんの遠い親戚で長岡出身とあって地元でも全力で応援しております)

    

栄村・天満温泉のそばにある湿地帯には「三つ柏(みつかしわ)」の名を持つ水生植物が群生しておりまして、花の盛りを迎える晩春に訪れますと眺めているだけで心が洗われるかのようであります。

十大家紋のひとつ「柏紋」として、神職が多く用いている「三つ柏」は、この水生植物から考案したと言われています。

あの岩崎家・のちの三菱マークとなった「スリーダイヤ」の「寄せ三つ菱」も元々は、この目出度い柏の葉から用いたと社会科経済学部の授業、教授の枝葉の話の中で教えて頂きました。

雪解け水は深く地層に溜められ、豊かな自然を育てる源になっています。

いつでも行けば、そこにある自然…ではなく、栄村の人々が絶やさずに手を入れ守っている大自然・湿地帯であります。

未だに気象庁から正式な災害名を付けてもらえない「栄村を襲った震度6強の地震」は、長野県北部地震、栄村地震とメディアによって違う呼び方で報道されています。

栄村に魅せられた多くの人々は細く長くの支援を続けていると聞いております。

わたくしも「さかえむらトマトジュース」の箱買いでトマトの栄養・リコピンを補充、免疫力アップに役立てています。

今の時期は常温で、夏は1時間ほど冷やして飲むと体が生き返るよう…トマト料理にも大活躍です。

「栄村に幸あれ」…神社、神棚での二拝二拍手一拝…打つ柏手(かしわで)が美しく響きますように。