申し訳ございません朝から大間の本マグロを頂いております
これに炊き立てのご飯と熱いみそ汁で「お刺身定食」…然しながら一汁一菜・粗食と言われる組み合わせと思って頂ければ幸いでございます
赤身の上質なたんぱく源を体内に取り入れたことでもありますし、本日も幼馴染み・さわちゃんちの手伝いに行って参ります
手伝いと言いましても引っ越しの後片付けだけで、真新しい豊洲市場はどこもピッカピカでゴシゴシと磨く必要はありません
築地場内市場から豊洲市場へと引っ越ししてから、まだ3日…気分的には・もう3日と言った感じでありましょうか
と・言うのも、水産仲卸の市場で使っていたターレとフォークリフトは明日・9日と10日の早朝の移動と決められていますので、水産物を扱っている仲卸業の人たちは、何んとな~く引っ越しが中途半端となっている気持ちかと思います
7日の午前5時に築地市場を出発した青果市場のターレが環状2号線を走り、最後の上り坂・豊洲大橋を渡って来るライトが見えると待ち受けていた報道陣のみなが一斉にカメラを構え、ウィーンとモーター音を鳴らして下りて来るターレに向かってシャッターを押していました
想像していたよりも静かな新天地への到着でした
こんな光景は日本中、いえ世界中で初めての映像ではないでしょうか
ターレが到着したら、11日の開場までに新しい建物・市場の中を走り、何がどこにあるのか…知り合いの店の確認や目的地への最短の行き方を探したり、お茶屋の方向やら、何度も行ったり来たり…体に通路の感覚を覚えさせなければなりません!
水産物のターレは開場の前日に来る店も多く、それでは間に合いませんから、気の合う仲間のターレに乗せてもらいながら地図を片手に必死に見て回っておりました
前方に見えます上り坂はターレと小車(こぐるま)の移動通路となります。
豊洲市場は平面だった築地市場とは異なり、4階建てで市場にしてみれば高層の造りとなっています。
モーターで走っているターレは坂を上るのに電気を喰うそうで、充電をしっかりとしていないと最上階まで上り切れぬとか
開放的だった築地とは違い、ちょっと大きな声を出しますと響き渡るように聞こえ、自分の出した声に「おぉ!ビックリしたぁ」と肩をすくめているおにいさんもいましたっ
どうやって運んだものか…大型トラックに積んでもらって来たのか…「海源(かいげん)」さんの前に小車が1台・置いてありました
こちら側は店の裏手、荷の搬入口になります。
お客さんが通る通路は石畳みとなっていまして、築地市場に敷き詰められたピンコロ石を模しているのかなぁ~と勝手に思っております
四角いコンクリートの入れ物に少しづつ荷が入り、人の出入りが盛んになってくるに従って、市場の持つ独特の力強さが出て来るだろう…そんな思いが誰もの気持ちに芽生えたらしい空気を感じます
「あぁ~もうサ、ここって広すぎるよぉ~うちもターレを入れなきゃ商売になんないかもぉ~」
「自転車、オッケーなんでしょ?」
「自転車の荷台で何回も運べないよ!ターレ借りたらサ、あーたも運転覚えてせっせと働かなきゃマグロ・もうやらないからねっ!」
「屁っ?なんで?なんで、このあちしがターレの運転を覚えなきゃならんのよだいたい、あちし運転免許・持ってないも~ん!」
「そんなモン、要らんのよ!」
「そうなんだ初心者マークっての貼ってくれる?
」
「東京都のマーク、イチョウの葉っぱでも貼っておきゃぁ大丈夫だよ」
さわちゃん夫婦が、ここ・豊洲市場でも冷凍マグロの仲卸を続けて行くことを決めたものの、東京都が行くの行かないのと宙ぶらりん状態が続いたおかげで要らぬ出費が重なり、大変な2年間でありました
今日、わたくしはバスとゆりかもめを乗り継いで豊洲へとやって参りました
築地からの移転となった「豊洲市場」…埋め立て地にポツンと建っているようで、まだまだ陸の孤島と言った印象があると思われているようですが、まったく・その通りでございます
「豊洲市場」へは自家用車は別にして公共の交通機関を利用しようにも、今のところは(株)ゆりかもめの「市場前」しかありませんで、青果市場は駅前に広がってはおりますが、出入り口はちょっと歩きます
水産仲卸市場となりますと降りてからも駅から尚・220メートルほど歩かねばならず、買い物を終えたあととなりますと少々しんどいものがあるかと思います
「行きはよいよい、帰りは怖い」どころではなく、行きも帰りも…「おぉ!こわっ」でありましょう
それが…都バスから朗報が参りまして「新橋駅~築地市場行」だった路線が廃止となったあとは「豊洲市場行」が走り、ひと安心!
豊洲大橋を渡っての停車駅は「豊洲市場」と「水産仲卸棟」のふたつになるとのことです
そればかりか…東京メトロ・東西線「東陽町駅」始発の「豊洲市場行」が新たに新設され、11月から運転が開始され、ほんの少しづつではありますが足の確保が固められていると思います
上の赤い紋様は、ゆりかもめ・市場前駅のシンボルとなった『変わり縞に蟹紋様』です
牡丹の花を模した蟹と山形縞を組み合わせた紋様で、蟹の甲羅は魔除けになると昔から言われ、また縁起良きものともされていますから、豊洲での繁盛を願い、東京都の鳥・ゆりかもめに託したのではないかと思います
夜は夜で本マグロの残り…と言っても冷蔵庫で熟成されまして、赤身は赤い身の中トロは中トロの旨味が増し、不思議と頂いたばかりのマグロとは違う美味しさを味わっております
それぞれの旨さが相まったブツでビールをクィッとやりました
今日で3連休が終わり、あきらくんも本格的に大学の授業に戻るということで、夏休みから続けたさわちゃんちでのアルバイトも本日で終了となりました
「ずい分と稼いだでしょ?」
「ヘへへ…暮れのアルバイトもやるんだおばちゃんもやれよ」
「やれよって、なんだ!その口の利き方は」
東京造形大学・グラフィックデザイン科4年生のあきらくん…19日から始まる「CS祭」への出品作品の追い込みと実行委員会の委員を務めているとかで、明日から本人曰く「猛烈な忙しさ」になるのだとか
わたくしも明日からは自分のスケジュールを優先しようとカレンダーの日にちを眺めています
とにかく何から何まで初めて尽くしの市場の引っ越しです!
11日の開場まで、あと3日!
市場のみんなもさわちゃんも、本当に頑張ったね