銀座4丁目・・・和光を背に交差点を渡り、ほぼ50歩で靴屋「銀座ワシントン」さんの店が見えて参ります靴

わたくし…生憎と高級品を扱う「ワシントン」さんの靴に合う御御足(おみあし)を持ち合わせてはおりませんブーツ

その「御御足」、ふたつも重なる二重敬語と受け取られるかも知れませんが、一重では「御足・おあし」と読むことになりまして、金銭を指す言葉と同じとなり、それは多分に御下品?ではないかと言うことで、ここは「御」と「御」を重ね「御御足」となったと聞いておりますあし

わたくし、甲高で土踏まずが深いというクセのある足ですので、失礼とは思いますがチラッと店内を横目で見つつ素通りさせて頂きます。

素通りしたところでパッと後ろを振り返ると…変なおじさんにぶつかってしまいますので…少し端に寄ってから振り返ると致しましょう…ふー

そこには…足に合わぬ大きな赤いハイヒールを履いている可愛いらしい女の子が店内を覗いているのが見えますハイヒール赤

ワシントン・銀座」さんのオシャレな広告となっています靴

「どんな靴が飾られているのかしらん?

わたくしもそぉっと後ろから覗いてみようと思いましたが、シンデレラの靴を夢見ているような少女を驚かしてはいけませんガラスの靴

足音を立てずに…ちゃんと前を向いて歩きますかころぶ

こちらは「銀座・ダイアナ…「ワシントン」の店と同じ銀座中央通りに面した靴屋さんですエナメル

先日、すーっと前を通り過ぎましたら…「あれ?」すぐに引き返して参りました走る

 ダルメシアンミッキー 

「これって…もしかしたら101匹ワンちゃん?で・もって、こっちはミッキーマウス?」目

靴の中敷きには見間違うことなき『ディズニー』のロゴがデンと入っています弟(はーと

ダルメシアン柄の長ぐつは子ども用で…6、000円sao☆

なぜか知りませんが…ムカッとしますっムカっ

左奥にあるのは、あの憎き「クルエラ・デ・ビル」が描かれているバレエシューズ…16、000円ブー子

なぜだか分かりませんが…踏みつけてやりたくなりますっ蹴り

お隣の台にはミッキーマウスのバレエシューズもディスプレイしてありまして、気になるお値段は…17、000円akn

それも左右の靴がミッキーとミニーの顔になっていて、牙が生えている…えっ

それにしましてもディズニーのライセンスって高いんでしょうねぇディズニー

まぁ、63歳のわたくしが履いて似合うとしたら…う~ん、研ナオコそっくりの「クルエラ・デ・ビル」かなぁ~xun

秋・冬物のディスプレイはこちらとなりますエンジニアブーツ

ハンドバッグもモコモコ感いっぱいケセランパサランB

新作ですから、まだ誰も履いてないのを履くことに価値がありそうです…お値段を見ようとしても小さすぎて見えやしません・・・汗

危うくピカピカに磨かれたガラスにおでこをぶつけそうになりましたオイッどれもこれも…履くのにチィとばかし勇気が要りますなぁ~へぇー

ベンチに座って本を読んでいるショートカットの乙女………いや、乙女ならあんなに本を離して読むわけがない…老眼の乙女かもネコ・毛繕い

壁にモノトーンで描いてあるのですが、そこから醸し出される佇まいは、おばさんのわたくしでも何かこうキュンとしてしまいますキュン

江東区・清澄白河にあるヘア・サロンの玄関となっていますカット

いつの世も描かれるモデルは「少女か乙女」でありますヤレヤレ・・・

美しすぎる未亡人である・わたくしなのに…汗「お呼びでない!」ようでございますすずめ

もし、あの乙女が読んでいるのが、この本であったなら嬉しいなぁ~sao☆

北村薫・著『太宰治の辞書』…語り手兼主人公の「私」と噺家・春桜亭円紫(しゅんおうていえんし)師匠のシリーズの6作目となるのですが、何んと!まさかの17年ぶりのシリーズ復活となり、図書館で見つけたときは驚きと喜びで「おぉ~sao☆

3篇から成る連作集で、太宰治が使っていた小型の辞書を追いかける旅物語です本

「私」も大学生から中学生を持つ母親となっていて冒頭は勝手が違うので読みにくく感じたのですが、だんだん読み進んでいくうちに、卒論をテーマにした芥川龍之介と菊池寛、芥川の「舞踏会」を評する江藤淳と三島由紀夫が登場してくると本から本へ、その探究心はとどまることなく展開していきます。

太宰治の作品は何から読んで良いのか、ちょっと迷うところがありまして…若かりしころは最初に手にした本で大きく物の考え方が変わってまう気も致します

この歳になって太宰治を再読してみますと、乙女のころは行間に漂う謎めいた見えぬ言葉に酔ったものでしたが、今は何やら滑稽にも思え、それはきっと…太宰治が生きることのなかった63歳を、わたくしが到達し、人生をそれなりに生きて来たと言う証でもありましょうか。

けれども、この歳になってからも尚、太宰治を思うときに感じる思いは母性にも似て甘酸っぱいものがあります。

 

 

『カリフォルニアチェリー氾濫桜桃忌』

(かりふぉるにあちぇりーはんらんおうとうき)

百合山羽公(ゆりやまうこう)

 

太宰治の忌日は6月19日・桜桃忌は夏の季語となっていますが、なぜだか…太宰を読んだあとは、この句が浮かびます。