甘い香りに…あたりをキョロキョロ
「あったぁ～」
白くて大きな花びらを持つ泰山木・タイサンボクが、連日３０度を超す暑さのなか咲いておりました
きっと最後のひと花かと思います
周りの花はすべての花びらを落とし、花芯を残すだけの姿となっています
常緑樹である青々とした葉を背にして、その咲きっぷりはと言いますと…ちょっと暑さに負けているかしらん
自分の花びらを日傘代わりにして、焼け付くような太陽を凌いでいるようです
泰山木と聞くたびに思い出すのが、アメリカ映画・小さな町の美容院に集まる６人の女性たちが主人公の『マグノリアの花たち』です
もともとアメリカでは「モクレン科」の花は、みなマグノリアと呼ばれているとか
然も…アメリカ合衆国・南部を象徴する花木とされていて、隣合わせの州、ルイジアナ州とミシシッピー州の州花にもなっていると知ってから、和名である「泰山木」の名も、堂々としてなかなか良い名前であると改めて思いました
アメリカ合衆国・５０州の名を、加入年度の早い順から、次に面積の大きい順に、そして・その州の州都を記す試験が行われると予告され、方向音痴である・わたくし…必死に覚えた、あの悪夢のような日々を思い出しました。
ちなみに…合衆国・加入順番・第18番目がルイジアナ州で、ミシシッピー州は第20番目…面積の一番大きい州はテキサス州であったと思います
ワシントンＤ・Ｃは州ではなく「連邦政府直轄地区」であると知ったのも、アメリカの公式な名称は『アメリカ合衆国政府の暫定的および恒久的所在地を決める法』であると習ったのも、わたくしの苦手な社会科の授業でありました
あの試験で１００点を取って、鼻高々の男友だちがいたのですが…今は何をしてるんだかなぁ～
彼もわたくしも、クラスのみんなも６３歳となった今では、試験で１００点取ろうが、１０点であろうが、その後の人生に大差ないと思うのだけれど、あの時・クラス全員がそれぞれのやり方で覚えた５０州…わたくしは第１番目の加入となったデラウェア州から頭に叩き込んだことを覚えています
昨日から干し始めた「白干し梅」…２日目を迎え、少しシワシワとなってきました
プチプチと塩が浮いて来ている箇所もあって、昔ながらのしょっぱい梅干しに仕上がるかもしれません
朝から夕方に至るまで快晴で、ちょっとひと雨・欲しいところでありますが『マグノリアの花たち』のラストシーンのように…夕立と共に大量のカエルが降って来ては敵いません
アメリカ・南部で「Ｉｔ ｒａｉｎｓ ｆｒｏｇｓ イッツ レインズ フラッグズ」…何んとも不思議な言葉ですが『土砂降り』を指すことだと、当時クラスでいち番・英語に強かった友だちに教えてもらったんですが「ウソコケェ～！」とまったく信用せずバカにしちゃったんですが、後々になって『マグノリアの花たち』を観て、あの時・友だちが言っていたことは本当だったと知り、無知の涙を流したものでした
「三日三晩の土用干し」…明日・２０日は、その土用・丑の日です
道理でねぇ～スーパーの魚売り場は「うなぎのかば焼き」が所狭しと並べられていまして、稚魚が不漁だ、不漁だと言われているのに、なんだか腑に落ちません
正しいのか・そうでないのか分かりませんが「うなぎと梅干は喰い合わせが悪い」と言われているので…わたくしはうなぎを諦め、梅干しでおむすびでも握りましょうかねぇ
明日は、梅をそろり・そろりとひっくり返し、きっちり「三日三晩」で仕上げるとしますか
『梅干すといふことひとつひとつかな』
（うめほすということひとつひとつかな）
石田郷子
