そんなに俯いて咲かなくとも良いものを
その名に合わぬ季節外れの名だとて、誰も問い詰めなどせぬものを
凍えるような2月の風にも何んのその、色とりどりの「クリスマス・ローズ」が花の盛りを迎えております
花びらだと思って褒めた白いそれが『ガク』だと知った時はちょっと驚きもしましたが、花もそれぞれ人もそれぞれで良いのだと思いました
わたくしは顔を上げ…上げ過ぎて後ろに引っくり返らぬように朝の散歩に戻りましょう
目標は3、000歩と緑道から運河を回る「ほどほど・コース」で約20分のペースなんですが、いつもあっちこっちと寄り道やら観察タイムが入るので万歩計は一向に加算されず、時間ばかり食っている始末であります
以前、歩いた実感と数字が合わぬのにカチンと来て、万歩計…今は携帯にも付いていますが…を上下・左右に振って加算しようと頑張ったのですが、いくら振ってもみても数字はひとつも増えません
「頑張るところが違うんじゃない」と万歩計に笑われてから止めました
昨日、幼馴染み・さわちゃんが届けてくれた『金運きんかん』で「朝のフルーツは金」を実践致しました!
昔のきんかんからは想像も出来ぬほどの甘さで、皮の美味しいことと言ったら言葉では伝えられぬほどです
子どものころ、お正月に母親がこさえる「金柑の甘煮」だって、これほどの糖度はなかったように思います
今や「きんかんは生に限る」でありましょうか
さわちゃんが届けてくれた…と申しましたが、実は最初に届けたところはもうひとりの幼馴染み・大学3年のひとり息子を持つおっかさんのところであります
「金運きんかんと真鱈」を我が家に届けてくれたのは大学3年の息子・あきらくんでして、ついでなんでしょうねぇ~長いこと貸してあった文庫本と一緒にライオンの缶ビール2本・手に持って来てくれました
「久しぶりだねぇ、ずい分と大きくなったもんだわ!」
「おばちゃんは縮んだじゃないの?ハイ、これ築地のおばちゃんから。と・本と缶ビールね」
「と・じゃないだろがっぜんぶの挨拶を玄関先で済ませて…バチが当たるよ!おじちゃんにお線香上げなくてどうする!」
「はいはい」
「返事はひとつ!」
「へい」
「小説家の休暇、みんなで回し読みしたんでしょ?あの三島由紀夫の言い回し、解った?」
「うん…三島由紀夫があんなに太宰治の文学が嫌いだったなんて初めて知った。考えてみればサ、真逆だもんね」
「そうだねぇ、太宰の女々しさが気に入らんのよ。あっ!滝田ゆうの展示会、行ってみた?」
「行って来た大学の仲間4人で行ったんだけど、あの作風って不思議だよね?みんな懐かしいって感じちゃって、後期の展示会も行くつもり」
「弥生美術館も良いけど、隣の東京大学も良かったでしょ三島由紀夫も東京大学出てんだよぉ入った時は東京帝国大学で卒業時は東京大学って名前が変わっちゃったんだけどね」
「東京大学のどこが良いんだよっ」
「どこがって!あーたが通ってる東京造形大学から『造形』を取ってごらんな!東京大学になるじゃん!」
「『造形』って、そこがいち番・大事なところだろ!勝手に取るなよ!」
「はいはい」
「返事はひとつなんだろ!」
「へいでサ、このライオンビール、どしたの?」
「あっ!それね、俺のバイト先のライオンビヤホールで110周年記念の時に出したラベルってのをモデルにして、復活させたのを缶ビールに貼って限定販売にしてんの。いつも本・貸して貰ってるからサ」
「2本『も』ありがとう」
「それとね、2月25日・エビスの日でエビスビール全品・半額になるサービスってのがあって、店がてんてこ舞いになるんだよね。俺・その日、出だから大変なんだ」
「頑張りやっ」
さぁ~てと、返って来た文庫本…ライオンビールなど飲みながら、のんびりと「小説家の休暇」を読み直してみますか