今朝は顔も洗う間もなく…起き抜けの熱いお茶を飲む間もなく…バタバタと東京農業大学・世田谷キャンパスへと向かいました走る

うっかり寝過ごしてしまい、早く言えば寝坊でありますおやすみ。

62歳のスッピンには、顔・半分を隠せるデカいマスクが欠かせませんマスクマン。

何んとかギリギリ経堂門をくぐることが出来たときには汗びっしょりになってしまいましたガクリあせる

正門と経堂門に掲げられた『東京農業大学』の文字は、日本を代表する版画家…「ワだばゴッホになる!」と言い切った、あの棟方志功(むなかたしこう)によるものでございます手

9月にギンナンをたくさん恵んでくれた銀杏は黄葉した葉を落とし、あたり一面は黄金色。。。ichou☆☆

「あぁ。。。これが小判だったらなぁ~小判まっ!来年もギンナン、よろしくお願いしますギンナンの串焼きhi*

午前中の講義を終えてから、学食「すずしろ」でミニカツ丼(370円)を掻っ込み…ぜひとも受けたかった小泉武夫・東京農業大学・名誉教授による『鮓と鮨(すしとすし)』の講座に間に合うよう構内を走りましたカツ丼走る

11年前に63歳で東京農業大学を定年退職されてからは、鹿児島大学、広島大学、石川県立大学、琉球大学、福島大学の客員教授を兼任しておられ、大変忙しいご活躍をなさっているせいか、なかなか名誉教授に就きながらも東京農業大学へいらして下さいませんで…ご本人は「ちっとも呼んでくれない」とこぼしておいでですが、1年に1回「発酵とは何んぞや」のお話をして下さいます。

会場は初代学長・横井時敬(よこいときよし)氏の名を冠にした横井講堂です…

『稲のことは稲に訊け 農業のことは農民に訊け』…今も農大に掲げられている横井氏の言葉であります稲

構内を効率良く走ったおかげで、いち番乗りぃてんてんわーい

小泉先生を慕って現役の学生はもちろんのこと、OBたちも多く見えると聞いていますハート

発酵食品を扱う食品会社の人たちや、日本橋の百貨店の方々のお顔もお見掛け致しました高島屋

ここでは各学科の教授会も開かれるため、椅子には引き出し式の筆記台が収納されておりますメモ

講堂全体が材木で囲まれた造りになっていますので、座って話を聞くには気持ちが落ち着いて本当に居心地が良い空間となっています年輪

さぁ~小泉先生のご登場ですぱちぱち拍手拍手

また少し太られたかなぁ?

そのコロンとした風貌から『ドラえもん』と呼ばれていたこともあり、バレンタインデーにはチョコレートの代わりにどら焼きが贈られたと言う逸話がございますドラの手どらやき

そのほかの呼び名は、ご本人の著書にも書いていらっしゃいますが大笑いしてしまうものを幾つかご紹介致しますはっぴ

専門分野はご実家が蔵元で有りますから醸造学のはずなんですが、いつしか発酵学を扱う教授として右に出る者がいないほど、発酵食品に情熱を捧げております命

で・『発酵仮面』・・・酒の名が付くものは何んでも飲んじゃう…で・『走る酒壺』・・・なんだか判りませんが『味覚人飛行物体』ハテナ

『ムサボリッチ・カニスキー』…もう、こうなりますと名誉教授の名誉は、どこ行ったってな感じでありますヤレヤレ・・・かに座

さて…「鮓と鮨」、どちらも「すし」と読みますが、鮓は魚貝、または獣の肉などに塩と米飯で時間を掛けて乳酸発酵させる「熟れ鮓(なれずし)」を指すそうで、鮒ずしが有名かと思いますふな

鮨は「早鮨(はやずし)」…つまりは発酵はさせぬ代わりに「酢」を使う鮨を言い、代表格としては江戸前の握り、北陸の鱒鮨や関西の押し鮨を指すのだそうです…酢。

江戸前の握り鮨の話になりますと、小泉先生・絶好調でテンションが上がってきまして、かの徳川家康が尾張・名古屋から江戸へ上洛する際に、佃村から連れて来た漁師を大川・隅田川の河口に島を作り佃島と名付け住まわせた話になり、わたくしの母方のおぃちゃんが佃島の魚業組合の会長をしていまして、未だに毎年白魚が解禁になる3月1日になりますと、徳川家へ献上に上がらせて頂いておるものですから、しみじみと聞きましてございます徳川

昔はおぃちゃんも紋付袴で上がったものですが、近年は歳も歳でございますから、背広で失礼させて頂いている次第であります葵の紋

小泉先生のお好きなネタは小肌と赤貝…お話を伺っていますと、そのような感じを受けましたこはだ

江戸湾(東京湾)で獲れるほとんどの魚は白身だったそうで、江戸っ子はその透き通るような鮃、真子鰈、鱸、細魚(ひらめ、まこがれい、すずき、さより)などの白身を黒いしょう油で染めぬよう、「煎り酒(いりざけ)」と言うものを作り、それにさっとつけて食べたそうです小皿に注いだしょうゆ 小皿

「昨日…一昨日だったかなぁ…その前だったかなぁ…赤貝の握りを食べたんだけど、これが口に入れたとたん、ふわっと赤貝の甘い香りがしてね、コリコリと噛んでいくとじわっと貝特有の旨味が出てきて、それが酢飯とくちゃくちゃっとなって、もうね、それが美味しくて旨くて、呑み込めないの!勿体なくて!いつ呑み込もうかと考えちゃった」ドラの手先生

聞いてるだけで…わたくし、生唾が出てきちゃったんですが、場内もあちこちでゴックンと言う喉を鳴らす音が残響音よろしく、いつまでも響いておりましたゴックン

そこまで噛み砕かれ、酢飯と一体化された赤貝…「幸せだなぁ~」と先生の胃液に浸かっていたことと思いますちゃぽん

まさに「赤貝・冥利」に尽きる…とは、このことかと。握りが、胃の中で発酵し熟れ鮓になっちゃったでしょうねぇこ

昨日・15日は今年最後の年金支給日でしたから、帰り道…今夜は奮発して握り鮨にしようかなぁ~と懐に手を当てながら思いましたっ!

小泉先生・・・楽しいお話、どうもありがとうございましたすし

お風邪を召さぬよう、どうぞお元気でてんてんドラの手