本日は冷たい雨降る中、歯の検診へ行って参りました
少し治まっていた下・前歯の知覚過敏が「超・知覚過敏」になってしまい、冷たいもの・熱いものはもちろんのこと、自分の吸う息でさえ、歯に当たっただけでヒッと縮み上がるほどの痛みとなって襲ってくるので、これはもう敵わないと日本歯科大学付属病院…通称・ニッパへ予約の電話を入れました
梅も気の早い桜も咲き始めたと言うのに、遠出?をせねばならぬ今日に限って、寒さに雨もプラスされ、着膨れ状態で出掛けたものの、地下鉄東西線の暖房でじっとりと汗を掻くこと15分…飯田橋で地上に出て、ニッパまで歩く間に体が冷え切って…なんか、わたくしって冷蔵庫から食卓へ、また冷蔵庫へ…桃屋の瓶詰め・海苔の佃煮になったような気がしてきました
「先生、お久しぶりですわたくし・前歯が沁みて、また一段と無口になってしまいました
歯よりも歯茎の点検、よろしくお願いします」
「はい、こんにちわ一段、二段、三段と、飯田橋のひとつ手前は九段下…はぁい、お口開けて下さい痛いと感じたら、左手を上げて下さい」
「むぐむぐう~」
「約4ヶ月ぶりに診させて頂くんですけど…歯垢は付いていませんし、歯茎も腫れているところはありませんね…あっ!ここ・下の内側に少し歯茎の肉が落ちてきています歯ブラシが強く当たって痛くありませんか?右手、上がりましたけど…それ、左手と解釈していいですか?ここ痛いんですね?虫歯も見当たりませんね磨く力を抜いて、強さで擦らないで、回数を増やして優しく歯ブラシを充てて下さい歯磨きは研修生にやってもらいますが、知覚過敏の処置は私がやらせて頂きますので、ご了承下さい」
ニッパは常勤歯科医師・120名、研修歯科医・120名がおりまして、担当医には必ず助手としての研修生がひとり付いての治療となります+
歯科治療台数・168台と、ワンフロアに仕切られたブースは30以上ありまして、各階・一斉に診てもらえる患者さんの数は相当なものであると思います
然も、予約時間がずれ込むことは滅多にありませんで、本を読むヒマもなく時間通りに名前を呼ばれます
歯磨きと前歯2本にコーティング剤を塗る処置で、本日は終了となりました
「先生、仙台に帰られた四浦先生、お元気でしょうか」
「ハイ!先日、上京されたときにお会いしたんですけど、お元気でした!お父さまの歯科医院も新しく建て替えられて、地元で頑張っておられます」
わたくしの元・担当医だった四浦先生は仙台出身で、東日本大震災の地震で実家である歯科医院が被害に遭われ、当時研修生だった先生は帰るに帰れず、実績を積んでから地元に貢献しようと、ここ東京で頑張って来られました
「それは安心致しました」
四浦先生と今、担当して下さっている河合先生とは歯科大学で同期だったそうで、ここ4ヶ月の間にいつの間にか「鈴木先生」とお名前が変わって、ご結婚されたとのこと
旧姓・河合、今・鈴木先生、おめでとうございます
「四浦先生、病院での打ち合わせが終わったら、すぐそこの縁結びの神様・東京大神宮さんにお詣りして行ったんですよ!」
「わざわざ?縁結びの神様って…もしかしたら、先生の彼氏って東京?」
「そうなんです遠距離恋愛です」
「先生、わたくしだって…ただ今、超・遠距離恋愛中なんですよぉ」
鈴木先生…一瞬・固まってしまった
「」
その「えっ~」には、『ま・まさか…こ・このおばさんが?ど・どこの誰と?ど・どこの遠距離?』…信じられないと言った態度が滲み出ていました
「天国に行っちゃった夫なんですけどね、いまだに恋愛中もう片思いかな」
「だから、超・遠距離なんですねぇ」
「うふふわたくしもお詣りして帰ろうかなぁ、縁結びが叶うように」
「ええ、ぜひともお詣りして下さい」
会計での支払いもそこそこに…東京大神宮さまへお参りに駆けつけました
雨がそれも冷たい雨が降っていると言うのに、参拝している方が多いのにびっくり
全員が女性の中に、明らかにオネエさんもいらっしゃるようで、これはきっとご利益があるに違いないと踏みましたっ
神様を踏んじゃいけませんが、東京大神宮は伊勢神宮を東京に勧請(かんじょう)した神社でありますから大いに期待できると思います
「ラッキー!奉納絵馬を見られたぁ~」
東京大神宮さまの境内に入ってすぐ右手に『飯富稲荷神社』が祀られておりまして、ここは不世出の名優・九代目市川団十郎丈が篤い信仰を寄せていたことから、初午祭には歌舞伎の役者さんたちが描いた絵馬が奉納されています
「初午祭」は『福詣』とも言われ、大変縁起の良いものとされております
目出度いことと話題になった歌舞伎役者さんの絵馬を見付けましたっ
2月に「門出二人桃太郎(かどんでふたりももたろう)」で初舞台を踏んだ中村勘九郎一家の、先ずは女方(おんながた)の位置を確実なものにした二代目・中村七之助さんの桃を描いた絵馬です
甥っ子・ふたりのおじさんからの応援絵馬といったところでしょうか
2月26日が千穐楽でしたが、中村勘九郎・長男が勘太郎を、次男が長三郎をそれぞれ襲名し、それはそれは凛々しくも愛くるしい二人桃太郎でございました
ふたりのお父さんも六代目・勘九郎を襲名しておりますので、着実に1歩1歩、中村勘三郎への道筋・精進が見える舞台であったと思います
こちらも、橋之助改め「八代目・中村芝翫(なかむらしかん)」を襲名した、勘九郎たちの叔父であります
『日々是好日(にちにちこれこうにち)」と描いてあります
ご本堂へ超・遠距離恋愛の成就が叶いますようニ拝二拍手一拝のお詣りを済ませ、傘を差そうと空を見上げましたら…
西の空がほんのりと明るくなって来たようです
「よしっ」
是好日…この一瞬、一瞬を大事に暮らすと致しましょう