茶色のマントに白いハートのアップリケ…なんとも・まぁ~可愛らしいこと…

これが、あの「屁こき虫」でなければ…ですけどもため息

生意気に本名もありまして「紋付の亀虫・モンツキノカメムシ」などと、虫のくせして格助詞である『』を付けてもらい、主語のカメムシがどんな風体なのか…までも説明してもらっているでありますハートカメムシ

ちなみに『の』は、いろは順・第26位…通話表では「野原の」と言いますのノ

まったく関係はありませんが…モールス信号での『の』は「・・ーー」となります無線 

さて…*このハートに気を許し、指で摘まもうとして触ったなら、さぁ~大変!sao☆

鼻がひん曲がるような悪臭を放ち、指に付いた臭いは石けんで洗っただけではなかなか落ちません水道(シャワー)お願いします

このカメムシ、蕾を持ったハマギクにチョコンと留まったはいいんですが、その背中にわたくしの気配を敏感に感じ、葉の先っぽまでチョコチョコと走って行ったと思ったら…12階のベランダから勇敢にも飛び立って行きました…汗

一瞬ではありましたが、広げた後ろ翅は見た目も鮮やかな真っ赤でしたsuki☆☆

思わず…「音譜髪のみだれに手をやればぁ~赤い蹴出しが風に舞うぅ~音譜」を熱唱カラオケ

あっ作曲家・船村徹さん、このたびの分化勲章・受賞、おめでとうございます花束

朝から屁こき虫に付き合っておりましたら…午後になって鎌倉スポーツクラブで仲良くなった友だちから、1冊の本が届きました本

封を解いて…びっくりツインハート嬉しいsao☆

今年4月から5月に掛けて東京都美術館で「生誕300年・伊藤若冲展」が展示されましたニワトリぞうさん。

それは大変な人気を博し、待ち時間320分と熱中症も後ずさりするほどの長蛇の列と聞き、わたくしも諦めたほどの展示会でしたなく

友だちご夫婦もやはり断念を致したそうですが…ここからが諦めの良いわたくしと違い、このご夫婦の凄いところ…季節と場所を変え、京都市美術館で開催されていると聞き、奈良を入れての京都旅行を組んでお出かけとなったとか!

JR東海の「そうだ京都、行こう!」に続いて「そうだ京都、今だ。」のコマーシャルにまんまとハマってしまったご夫婦でございます笑

『生誕300年・若冲の京都・KYOTOの若冲』を堪能したことと思いますakn

そのアート・ショップで置かれていた、伊藤若冲の描いた『池辺群虫図(ちへんぐんちゅうず)』に、小説家・小泉吉宏氏の詩と共に構成されている「生きてる」と言う本を、虫好きのわたくしのために大枚を払い、わざわざ送って下さいましたカマキリ

 

「どれどれはっぴ

ワクワクしながら頁をめくりますと、いました!いました!

オタマジャクシが池に泳いでいます、蛙もいます…瓢箪の茎にはキリギリスが留まっていますし、水面すれすれにはナミアゲハも飛んでいますオタマジャクシツメガエルアゲハ

鎌倉暮らしで悩まされたムカデやゲジゲジまで地を這っている様子が描かれていまして、江戸時代・中期に生きる人々は、果たしてこのゲジたちをどう思っていたのかと思い巡らすのも、また楽しいことでありますムカデ

幼虫・成虫の季節はほんの少しズレますが、虫の命のほとんどがひと夏で終わってしまいますむしギリギリスオニヤンマ

小泉氏の詩は、蛙が虫を食べる…ヘビが蛙を呑み込んでいく…弱肉強食の世界を描いているかのようですカエルくん(横向き)

若冲の手に掛ると精密な写生画とも違う、一種独特の滑稽さが加わり虫の生態をよく観察しているなぁと唸ってしまいますカマキリ

有名な「群鶏図」に描かれた鶏たちは、若冲が庭に放した鶏を3年、4年とただただ眺め続けたと言われ、気が遠くなってしまうほどの観察力かと思います・

まだ若冲がこれほどの復活を果たすまえ、若冲の作品はどんどん海外へと流れて行ってしまいました。

アメリカ人・収集家・ジョー・プライス氏のコレクションにある伊藤若冲の作品は完璧なまでに保存され、もう日本の土を踏むことも、四季折々の風に吹かれることもない作品はあるものの、太平洋を遠く渡った若冲の息遣いを時々は思い出し、憧れを忘れずにいたいと思っていますハートの点(purple)

プライス氏の奥様、悦子さんは日本人でございますから…東日本大震災・被災地・岩手の展示会に以外にも、もしかしたら里帰りが叶うかも知れません点

小泉氏の詩に導かれ、時間も忘れて絹目に浮かぶ若冲の世界に引き込まれてしまいました!!

二十四節気の「寒露」…七十二候の暦にも「蟋蟀在戸・しつそつそこにあり」が巡り、冷たい木枯らしが吹き、コオロギなど小さな虫が軒下に忍んで鳴くころ…とあります虫の声

東京はコンクリートに囲まれはしていますが、聞く耳を持てば…それなりにそれなりの虫の声を聞くことが出来ると思いますこおろぎ

本を贈って下すった奥様・惠里ちゃんは、わたくしと同じ「甲殻アレルギー」をお持ちですが、幸いにもこの本にある池の辺りにはサワガニも小さなエビも棲んではおらぬようでありますカニエビ

さすがの若冲も「屁こき虫」は苦手であったのでしょうか…これもまた描かれておりませんカメムシ

おかげさまで、遠く足を延ばすことなく若冲を堪能できましたsao☆

お心遣い、誠にありがとうございました土下座