本日・2月23日は、我が国の皇太子・徳仁親王の56歳の誕生日であります日の丸

え~そう致しますと、わたくし…4つ違いの姉(あね)さんとなるわけでございますね?
「ね?」と言われても、ご返事のしようがなかろうと思いますが…汗こ

そんなお目出度い日で恐縮なんですが、23日は我が家の大黒柱であった夫が亡くなってから5回目の月命日にあたりますお線香

早いもので夫が逝って、5ヶ月が経ちましたはね
道端の花を見つければ、ほら咲いてるよ。
シジュウカラがスピーク・スピークとさえずれば、聞こえてる?
魚屋の店先にあなたの好物を目にしたら、あぁ、買って帰ったら喜んだろうにと思い、美味しそうに食べているその姿が目に浮かぶよ。
城山三郎さんの遺稿集「そうか、もう君はいないのか」を『あなたに』と置き換えて、何度思ったことか知れません。
『掃除機のコードひつぱり出す途中にてむなしくなりぬああ生きて何せむ』
読売文学賞・詩歌俳句賞に選ばれた小池光さんの歌集「思い川の岸辺
(おもひがはのきしべ)」に収められている歌で、5年前にがんで夫人を亡くした深い悲しみが滲み出ていて胸が締め付けられる思いが致しました。
けれども、何度も読み返しておりますと、何があろうと生きていかねばならぬ人の道を指し示してくれているようにも思えるのですが、これだけの才の有るおふた方がこれだけの悲しさ・淋しさ・虚しさを持て余し、どれほど苦悩したものか、何も持たぬ私などこれからどう生き永らえることが出来るのだろうかと、深淵に立つ思いを抱き、心が震えるような恐ろしさを覚えます。
むしろ…何も持たぬ身の方が淡々と己の命を全うできるやも知れぬ…それならばと微かな望みを持って明日への1歩が見えてくるようにも思えます。

夫の月命日に合わせ、秋田に住む夫の大学時代の友人がなんと!鎌倉・建長寺さんのお線香を送って下さいました線香

2月の初めに上京した折り、私どもが住んでいた鎌倉に立ち寄り、念願だった鎌倉五山第1位の建長寺さんへの参拝が叶ったとのこと。
「少しでも鎌倉の香りと思い、送ります」と書いてありました。
建長寺さんへお線香を納めている「松栄堂」さんはお香を扱う京都の老舗でありまして、そのお香を使った香道・志野流の先生が、私の鎌倉での大事な友だちのひとりでございます。
何んとも不思議なご縁を感じます。
仏前に香るは、お酒に例えれば、それこそ大吟醸のようなキリッとした辛口でございますお線香日本酒
夫も煙にむせることなく、ほんのりと酔ったような良い気分でありましょうお酒大好き棒人間
ちぃ~とばかり呂律の回らぬ夫に代わりまして、厚く御礼申し上げます土下座

こちらは正真正銘、鎌倉に住む友だちが「黒砂糖味の松ぼっくりと甘いジャムで、あなたの疲れが取れますように…」と豊島屋さんの金平糖と自宅の庭に生った夏みかんで作った自家製マーマレードを送って下さいました松ぼっくりオレンジ

心に沁みるお心遣い、有難く頂戴いたします土下座
ころころとした金平糖を口の中で転がしてみれば、黒砂糖の甘みがじゅわっと舌に感じますこんぺいとう
つい止まることなく、ひとつ・またひとつと手が出てしまいますつぶ
友だちお手製のマーマレードは鎌倉に居るころは毎年頂いておりましたジャム
「今年はリスに先を越されて全滅だわぁ~こっちから見えないように裏側だけを齧ってるんだから、今年は大丈夫と安心してたのに・・・まぁまぁの出来だと思うけど」
「今年は台風で塩被っちゃったみたいで、皮が硬いみたいだし、苦みも強いようだけど、ご主人の口に合ったかしら?」
マーマレードが詰まった瓶を手渡されるとき、その年の出来具合いを伝えてくれました………

今年はと言いますとてんてん便箋

「なぜかリスが少なくなったような気がします。豊作は豊作なんですが、こっちも歳を取って思うような仕上がりになりません。ヨーグルトにでも入れて召し上がってねハ。とにかくきちんと食べることよ。またね」
「どれどれ?う~ん美味しい!思うような仕上がりどころか、甘さと言い苦みと言い、さすがは鎌倉夫人のお手製はひと味違うわぁ」
泣いてばかりの・この干乾びた体…手足の隅々まで行き渡るような滋養を感じますYコーチ

睦月の月命日は月明りも眩しい満月となりました満月

赤坂の東宮御所も、北国・秋田にも、鎌倉の里にも、そしてここ深川の町にも月の光は平等に照らしてくれています夜空

 

一寸の草に影ありけふの月』

(いっすんのくさにかげありきょうのつき)

         正岡子規