師走も半ばを過ぎますと、何かこう気忙しい気持ちになって参りますから、年の瀬というのは不思議なものであります焦る12月
と・そこへ…マンションの前を流れる運河をス~ィッとアメンボのように横切るカヌーの姿が目に入りましたアメンボ

小雨が降っているというのに、まことにのんびりとパドルを動かし、水面にきれいな波紋を広げています;
『なにもこの雨が降っている中を…わざわざカヌーなんぞに乗らなくとも平泳ぎで行きゃいいものを…』とイン・ドア派である私には思えてなりません雨
「孤独なぁ~」などと、人のこととは言え、勝手に慮ってしまいましたへぇー

こちら、同じ空から降ってくる雨の中…毎年恒例のマンション居住者親睦イベント『餅つき大会』が開催されております男は黙って男は黙って
前日からもち米の仕込み、豚汁の下ごしらえなど、自治会のお当番さん、役員さんはてんやわんやだったことと思いますあたふた
豚汁だけでもこも大鍋に4杯分は用意されているんじゃないでしょうか
豚汁は根菜を中心に具だくさんのようで仕上がりが楽しみであります味噌汁

何段にも重ねたセイロからもち米が蒸し上がるいい匂いと湯気が立ち上っています蒸篭
今年の搗き手は、若い人が参加をしてくれている様子で頼もしい掛け声が上がっていますチカラコブ
合いの手を入れるおばちゃんの声が、その力任せに下す杵の調整をさり気なく促しておりまして、きっと滑らかな真っ白なお餅が搗き上がることでしょうomochi*

そろそろ豚汁にお味噌が溶かれ、おばちゃんたちの味見が行われているのかなお雑煮
「よぉ~し!出来上がりい~!みなさん、お待たせいたしました!今から配りますから並んでくださぁい」おーい
ごみを出さぬよう、みなさんお鍋を持って並んでいますお鍋
家族分のチケットがすでに配られておりますから、安心して並ぶことができますなべ
おばちゃんが持っているお椀一杯が一人分となっていますので、充分な量かと思います味噌汁

わたくしも家で一番小ぶりな鍋を持って行ったのですが、夫のことを覚えていてくれたおばちゃんが「少しおまけね。ご主人にお供えして」とふたり分をお鍋に注いでくれましたスキップ
昨年はふたりして下の公園に下りて、私は豚汁、夫は搗き立てのお餅の列にワクワクして並んだものでしたsao☆
あんころ餅ときな粉餅のふた種類が配られますが、夫は海苔を巻いた磯部巻きを好みましたので、あえて何もつけぬ白いお餅を頂いたものでした磯辺焼き

みなさん、雨が降るなか傘を差し並んでおります雨
マンションに住んでいる方々にほぼ行き渡ったころになりますと、残ってしまうのも勿体ないと言うことで、豚汁1杯・50円、お餅・50円で追加チケットが販売されますがま口
この情報は瞬く間にママ友のメールに発信され、ほかのマンションから子連れで次から次へとやって来て、それはそれは大盛況、即・完売御礼の垂れ幕が下ろされます?
上に上がるエレベータの中は豚汁の匂いでむせ返るようでありましたブタ
「さてと…お待ちかねの豚汁を温めて、お餅と一緒に供えましょうかね。あなたに供えてくれって、豚汁ね多くくれたんだよぉ!嬉しいね母の日
この季節に頂くお餅は『福餅』になる縁起の良い餅とされ、無病息災を体に取り入れることになります福
ご利益があるかどうかは分かりませんが、よく噛んで飲み込みますと気持ちがシャンとして参ります満腹
『気を付けて食べなさいよ!餅を喉に詰まらせてこっちへ来るようなことだけはやめてくれよ!』

夫が線香の向こうで何やら言っております線香
このお正月まで、私が散々・夫に申していたことと言えば…
『慌てて飲み込むと喉に引っかかっちゃうからね!病院へ搬送されて手遅れになって、東京医科歯科大病院の泌尿器科の先生にサ、せっかく16時間もかけて膀胱全摘までしてオストメイトになりながら、なんで餅を喉に詰まらせて死んじゃったんですかって、蹴とばされちゃうからね怒り』と、わたくしは噛んで含めるように言ったものでした涙
『うん。そりゃぁそうだけども…ずい分とリアルな解説でありがとさんもち俺は膀胱がんで死にたいから気を付けるね』…念願が叶いましてと言いますか、本人の強い希望により、めでたく膀胱がんで逝くことができました祈る
夫の言うこと、もっともでございます。ハイハイ、分かりました。
ひとり暮らしの盲点となりますからね、精々気を付けて頂きますもち
今年の我が家は喪中でありますから、世間様の喧騒から少し離れたところで新年を迎える準備をいたしましょう掃除
バケツ