越を残し、関東1都6県・山梨・甲斐の国、長野・信濃の国を合わせ、2015年の関東甲信の梅雨が明けました
残るは新潟・越後の国でありますが、ここ2年ほど関東甲信越揃っての梅雨明けがなりませんで、なにかこう…待ち合わせの連絡が上手く行かず、越だけ残して列車に乗り込んだような、待ちぼうけをさせるような、そんな淋しい気が致します。
「いえ、いいんです!北陸新幹線も開通しましたしね、今人気の北陸地方に仲間入りをさせて頂きました!」
「…ふ~ん、そういうやつだったんだっ
長い付き合いだったけど、今日でお別れね、もう会えないぃ~
バイバイ
」
梅雨が明けたとなると、猛烈な暑さが連日襲って来ることでしょう。
近くにあります24時間営業のコンビニが、早朝と日が落ちてから大変な賑わいを見せているとか…
みなさん、30度を超す日中を避けての買い物なんで、これも熱中症対策のひとつかと感心をしまして、わたくしもさっそく早朝散歩を兼ねて見習うことにしました
弁当の搬入の時間を早めたり、乳製品の補充やら比較的のんびりとしていた時間が大忙しとなって、夏休みのアルバイト確保のポスターが店に貼られておりました。
「う~ん…募集は大学生・専門学生のみかぁ~」
私なんか自慢じゃありませんが、365日夏休みになったり、冬休みになったり、その時々で融通が利くのになぁ~
60年と長いだけではあるけれど、それなりに人生経験を積んでるし、マニュアル以外の臨機応変も発揮できるかと自負しております。
あっ!私には今、家人の在宅看護と言う人任せには出来ぬ大事な任務があるんでしたっけ
こんなところでポスターを眺めている場合ではありませんでした
と・ミンミンゼミの鳴く声が聞こえてきました。
初ゼミです!
すぐに携帯で、家人に連絡を入れました。
「セミ!セミが鳴いている!すぐベランダに出て耳を澄ませてみて」
「セミィ?セミなんぞいいから、早く朝めしにしてくれい!」
あぁ~セミの声より、朝めしかい?
「コンビニでアルバイト募集をしているよ」と、今年めでたく大学1年になった友だちの息子に教えてあげようかなぁ~と思っていたら…
その大学1年がぼーっとした顔で向うから歩いて来るじゃないですか!
あっちはまだ私の存在を認知していません。
「おはよっ!久しぶり」
「わっ!…はぁ家出て最初に会うのが、なんでおばさんなの?今日の俺の運勢って最悪じゃん」
「なんだっ、その言いぐさはまずは挨拶だろぉ!こんなに朝早くどこ行くのヶ?コンビニのアルバイト?」
「どこでもいいでしょ!テニススクールのサ、インストラクターの助手しに行くのインストラクターの資格取りたいんだ、俺」
「テニスのインストラクタァ~?東京造形大学に行ってる意味がぜんぜんないじゃん!なんで日体大行かんのよ!」
「日体大?なんでここで日体大が出てくるわけ?おばさんの頭ん中ってまったく理解できない!それよかサ、HERO昨日観て来たんだけど、面白かったよ!お袋が行きたいって言ってて、おばさん誘って行こうかって言ってたよ。うんじゃ・ま、そう言うことで…」
「あっ!今年初のセミ鳴いてるよ!」
「セミより、ゼミだよ!」
夏を彩るセミの声を聞けぬとは…感性が第一の美大生の将来を心配しちゃうね!
HEROかぁ…木村拓哉だったっけ?
それより先ずは、我が家のヒーローの朝めし、朝めし
街路樹からは、命を削るようにしてセミが鳴いています
わずか1週間の短き命であります。
「今日いち日が、いい日になるといいね!」
朝ごはんが終わったらね、家人とふたり、ゆっくりとその美声を聞かせてもらうね!
「ミ~ン!ミン」