桜がすっかり葉桜になるころを待ちかねて咲くのが、このハナミズキ。
東京の街路樹に多く見られる花でもあります。
下町の運河沿いに並木道のように植えられ、今が満開だと聞いて家人を誘って出掛けてみました。
「4枚の花びらって、なんか縁起が悪かないか?診察室だって病室だって4と言う数字は避けてるんだぞ」
「う~ん、でもこれがサ5枚だったら何んの変哲もない、ふつうぅの花になっちゃうよ。あっ!偶数の花びらって花占いには向いてないね。あの人私のこと好きかしら?って、好き・嫌いで始めたら必ず嫌いになっちゃうでしょ?」
「じゃ、なんの花で占うんだよ?」
「マーガレット!花言葉がね『恋を占う』っての」
マーガレットで思い出すこと、それはひと回り小さな白い花なんですが「ディジー」の花束です。
トム・ハンクスとメグ・ライアン共演のアメリカ映画「You gatta mail・ユー・ガット・メール」
風邪をひいたライアンを見舞うハンクスが持って来たのがディジ―の花束なんです
「I love daisy」と鼻を啜りながらも、ライアンはうっとり…本屋を経営する清楚で若い店主を、私は羨ましくもハラハラ・ドキドキ。
ふたりの恋の行方がどうなるか…まるで花びらで占う気分で観た、楽しい映画でありました
陽射しが家人の脳天を直撃したのがいけなかったのか?
午後になって「寒気がする」と言った先からグニャリと横になってしまいました!
慌てて広すぎるおでこに手を当てましたら…暑い!熱い!厚い!篤い?呑気に占ってるわけではありません。
夏のような日差しに負けてしまったのでしょうか?
身振り手振りで話す家人の様子ですと、どうやら背筋に寒気の波が襲っているらしい…すぐに湯たんぽで首筋を温めました。
なになに?その前に、先ずは熱がいったい何度あるのか、測れと言ってるようです…横になっている家人の脇の下に体温計を挟みたいんですが、普段から何事にもこの人は脇が甘いもので、うまく体温計が納まりません。
「げぇ~体温計もびっくりの38度6分!この体温を表示するにも久しぶりだって、体温計が言っとるわ」
えっ、何?おでこと後頭部を冷やしてくれ?
おでこに『デコデコクール』を貼ろうとしたら…デコデコのネーミングがイヤだから冷えピタにしてほしい?あっちはライオンの製品で不当に高いから久光にしてんの!
別の湯たんぽを急きょ氷枕にして氷を入れ、後頭部に当てました。
「へっ?氷が頭蓋骨に当たって痛い?」
これだけの熱い体ですから、そのうち氷も解けるでしょう。
東京医科歯科大病院・泌尿器科の先生に「高熱には充分注意をして下さい。膀胱全摘をしていますから、腎盂腎炎、腎不全になったら危険ですからね。すぐに熱を下げ、水分補給をしっかりと摂って安静にして様子を診てから病院に来るように」と何度も釘を刺されておりましたから、次はお楽しみの解熱剤・座薬の投入であります!
強力な解熱剤『ボルタレン25』も久々の登場となります。
それだけ、このところの家人の病状が安定していたと言えるかも知れません。
最後に充分な水分補給をと思いましたら、眉間にシワを寄せ少し苦しげな息をしながらも寝入った様子…
何んとか…なってくれればいいのですが。
あっ!気が付けば、私も飲まず食わずでおりました。
家人の容体が心配ではありますが、ここはひとつ大きく深呼吸をして、ゆっくりとコーヒーを淹れてひと休みすることと致しましょう
それから厚切りのトーストにバターをたっぷり!
それに甘~いいちごジャムをのせて、頂きましょう
それでも不安と心配はつのるばかりです。
そうだ!
我らが東京読売巨人軍のオレンジタオルで作ったクッションを枕元に置いておきましょう!
起きたら、巨人軍がいつの間にか首位に立ってるよと報告せねばなりません
「そんなことは当たり前田のクラッカーだよ今日は移動日で試合はないんだ。俺も休養日だ」
ケロッとして目が覚めてくれるといいのだけれど…