花野菜・カリフラワーが旬を迎えております。
冬を代表する野菜と言えば…大根に蕪、白菜に長ねぎ、そしてカリフラワーと瑞々しく白い野菜が八百屋の店先に並びます。
この眩しいほどの白さに、私たち人間が持つ免疫力をアップさせる力を蓄えているそうです。
カリフラワーは元々が葉緑素を持たない野菜だと、学校の理科で教わりました。
色白は七難隠すとか申します。
たとえ野菜であっても、これほどまでにシミのないお肌？羨ましいかぎりでございます。
カリフラワーやブロッコリーはアブラナ科でありますから、この蕾の大集団を放っておくと黄色い菜の花にも似た花を咲かせます。
どこかの研究所で、このカリフラワーの蕾がいくつあるか数えたとか…
確か…４、５人で２０時間をゆうに掛け、３万個以上を数えたと言いますから、そのヒマ振りと言いますか、その忍耐強さにシャッポを脱ぎます
昔、私の母親はメリケン粉を溶いた湯でカリフラワーを丸ごと茹でていました。
「生のうちに房を切り分けるとぽろぽろと崩れちゃうだろ？ただのお湯じゃサ、白が濁っちまう。ここでおつむを使うんだ！小麦粉で膜を作ってやれば真っ白に仕上がるってもんだ」
町内の婦人会が主催した野菜講習会で習ったと母親は言っておりましたが、昭和３０年代のちゃぶ台にはのらなかった珍しい野菜だったと思います。
さぁて…平成２７年のカリフラワー、どう腕を奮おうかなぁ～
ぽろぽろどころかミキサーに掛けてどろどろに…色だけは白いカリフラワー・スープにしようっと！
ここ２日ほど暖かな日が続きましたので、湯島天神の梅を観に行って参りました。
境内の梅は３００本ほど…その７割が白梅とか。
まぁ、泉鏡花の名作・婦系図の舞台となった湯島天神でありますから、ここは天神様の粋な計らいでもありましょう。
先日の寒気が堪えたのか、この１本を除いてはどの梅もまだまだ１分咲きにも届きません。
蕾は十分に膨らんでおりますから、あと少しの辛抱でありましょう。
観梅を諦めた家人…境内にある「新派」の石碑を見付け、日陰にじっと佇む…というよりはコチンと固まっております。
「新派」の石碑が立つ場所は、男坂をヨイショと上ったところにございまして、松竹と水谷八重子が建てたと説明板に書いてあります。
菅原道真公をお祀りする天神社でありながら「婦系図」のお蔦・主税の姿が仄かに匂ってくる不思議な境内かと思います。
ぶらりぶらりと足取りも緩やか巡っておりますと、合格祈願の絵馬が幾重にも重なり、じっと合格の報告を待っているような風情でございます
境内には観梅客を当て込んで、大そうな露店が立っておりました。
梅が咲いたら甘い香りがするものを…お好み焼きやら焼きそばやら…唐揚げも揚げており、香ばしい匂いについつい鼻をクンクンさせ梅どころではなくなるのではないでしょうか？
これこれ！ありました！湯島天神が名物・合格甘酒
「あっ」
友だちんちの高校三年、どうしたろ？
東京造形と武蔵美を受けたまでは聞いたけど、どっちが本命なんだろか？
東京大神宮の学業成就の御守りをあげたのはいいんですが、勉学と言うより男女の「縁結びの神様」であるし、試験がすっかり終わったあとだったしで、大変喜ばれました？
「来年、使って！」
「…来年ってサ、浪人ってこと？」
あれから、１週間…音沙汰なしなんだわ
「高校三年生の合格を祈願して、甘酒でも飲みますか？」
１杯・３００円也。
梅も白なら、甘酒も白…なんで私だけが色黒なのよ！
紅い毛氈が敷かれた縁台に陣取り、ほど良い熱さの甘酒を頂きました。
メジロやシジュウカラがまだ咲かぬ梅の小枝を盛んに飛び交っておりまして、それはそれは賑やかなこと！
暦に立春が巡って来てから、早いもので１０日が経ちました。
うらうらとした陽の光を体で受けておりますと、もうそれだけで免疫力が湧いてくるような気がしてきます
「梅まつり」は弥生・３月の８日まで開催されているそうなので、もう１回足を運んでもその価値はありそうです。
帰りは女坂をゆるりと下りて行きましょう。
上野松坂屋に向かって歩いて行きますと、右手は湯島から黒門町の所番地に変わり「台東区立・黒門小学校」が見えて参ります。
ほんのちょっと歩いて辿り着くのが「とんかつ蘭亭・ぽん多」であります。
上野のぽん多本家とはなんの関係もありませんが、ここのとんかつも有名でございます。
衣がふわっとしてまして、他のとんかつよりも色白です。
「受験にとんカツ！」の張り紙だけを撮って、高校三年生の携帯に送りました！
「カツかぁ～」これが阪神に勝つ！中日に勝つ！広島に勝つ！…あとのチームは勝っておりますから、端折らせて頂きますが、開幕戦の熱い戦いが楽しみです
高校三年生から…嬉しいメールが届きました
「受験は終わった！東京造形大、受かりました！応援に感謝」
おーっ受かったか
よし！とんかつは食べる必要がなくなった！
帰るとしよう！
家人だけがとんかつに未練たっぷりな様子。
でもぉ～家人に引かれるような後ろ髪はありません。
あとは、武蔵美かぁ
頑張った分だけ、春の暖かさを高校三年生なりに感じていることでしょう！
「おめでとっ
」
