今朝の日の出は5時半
目に眩しいキンキンの太陽があっち…もちろん東から昇って参りました
熱いお茶を飲んでから、運河沿いの散歩に出かけると…
相米慎二(そうまいしんじ)監督の『魚影の群れ』を彷彿とさせる、まさに「魚影の群れ」が汐浜運河に押し寄せて来ています
「あれは下北半島・大間のまぐろだろっこんなチンケなボラではないわい!」
「あっー!チンケだってぇ…ボラってバカにするけど出世魚なんだからね!」
「なに、ボラの肩を持つんだよ!卵がカラスミになるからって威張るな!こら、ボラっ!」
あの高価なカラスミは「ボラ」のメスから採る卵で作りますが、これだけの出世を果たさなければならず、ボラもなかなかに大変であります。
オボコイナッコスバシリイナボラトド…この最後の「トド」とは、もうこれ以上大きくならぬ…結局、行き着くところ、「トドのつまり」の由来となったと語学者・金田一春彦先生の本にも書いてあります。
家人の言うには「これはガキンチョもガキンチョ、ひよっこのイナッコ」らしいんですが、魚なのにひよっことは、これ如何に…?
これから出世街道を突っ走るには、天敵であるサギや川鵜から必死で逃れながら生き抜いて行かなければならず、然もトドになる前に最強の天敵!人間の手を掻い潜らねば、「トドのつまり」にトド・きません…なんちゃって!
さて…
映画の『魚影の群れ』は、高値で取引される大間のまぐろの1本釣りをする頑固な漁師と娘、その娘の恋人との愛憎・人間ドラマであります
今は亡き緒方拳、夏目雅子が父娘を演じ、恋人役には佐藤浩一が初々しい演技を見せていました。
吉村昭・著「海の鼠」のタイトルで刊行されましたが、文庫本で発売するときに『魚影の群れ』と改定がなされました
そんな懐かしい短編を思い出しながら、飽きずにボラの群れを眺めておったのに…
「お腹が減った!早く朝めし食べに帰ろうぜ!」
「目の前を優雅に泳いでいる、このイナッコって美味しいの?」
「だいたいがボラって言う魚ってのは、独特の臭みがあるからなぁ~俺はちょっと苦手なんだけどね」
「ふ~ん…これだけいるのに、ただ眺めているだけってのも勿体ないなぁ」
「あのねいったい、何が勿体ないんだよ!イナッコはイナッコなりに…一生懸命生きているんだぞ!」
「そうだね!カラスミが取れるボラになるまで待とう出世魚…字余り!」
娘がくれたマッシュポテトの素です。
「オールナチュラル・コストコマッシュポテト」…今、コストコで人気の商品だとか?
「北海道のお兄ちゃんから、ジャガイモが山のように届いたってのに、なんでまたマッシュポテトの素なんだ!」
「だって…このひと袋に水・バター・牛乳を混ぜるだけで、112皿分がいとも簡単に出来ちゃうんだよ。凄いよね?」
「だっても凄いもあるもんかだいたい112皿分を一気に作ってどうすんの?」
「うん、問題はそこなんだよね…」
「一生、その問題とやらを考えてなさい!」
で・わたくしが考えました
少しずつ戻せばいいんだ・と。
フレークと水分との様子を見ながら、自分の好みの硬さを調節していけばいいわけです。
これに粉チーズを混ぜてみましたら、ずい分とコクのあるマッシュポテトに仕上がりました!
手軽な割には美味しく頂けます
ところが…我が情けないお兄ちゃんが送ってくれた、手作りのジャガイモたちが納戸でふて腐れております。
「マッシュポテトの素の素が俺たちじゃないかっ!その俺たちを通り越して、素を使うってのが気にくわん!」
なるほど…それぞれの立場ってもんをもう少し考えてやらないと、いかんなぁ~と、反省をしながら、完食
朝から喧しい我が家でありました