本日…9月16日は娘夫婦が飼っている「柴犬・うに」の4歳の誕生日だそうです
「だそうです」と曖昧なわけは、ペットショップで初めて会ったのが生後2ヶ月だか3ヶ月とかですから、産まれる瞬間に立ち会ったわけではありませんで、そのくらい…かな?ってなもんです
犬は10ヶ月を過ぎるころから、1年に4つ歳を取るらしいと聞きました
そうしますと今の「うに」の年齢は、32歳くらいになるとか…三十路を越えた割には、まぁ~とんでもない犬でして、毎日の散歩ではブランコに乗るのが楽しみだってんですから、犬なんてのはお気楽で羨ましいかぎりであります。
お祝いにと頭をゲンコツでもって撫でてやりましたら…引き出物を頂いちゃいました
磁器で出来た指輪とピン・ブローチです…が、この指輪デカいのなんのって!
すぐどこかにぶつけて、耳が欠けたり鼻がへし折れたりと、とてもラッシュ時の電車などに指にはめて出掛けられぬのが、最大の難点ではないでしょうか?
うにに「お誕生日、おめでとう」と言ったところで、キョトンとしておりますから、今日は戌年産まれの家人を連れまして、連休明けの採血検査に行って参りました
この3連休は東京医科歯科大病院も世に習い、外来は休診の札を下げておりました。
救急病棟・ECUは24時間の受け付けで頑張っていてくれたようです
病院正面玄関の花壇には、色とりどりのハイビスカスが咲いていて…そのあまりにも健康的で開けっぴろげに咲く花は、体に不安を抱えている私どもにとっては何か物哀しい、別世界に咲く花のような気が致します。
家人の血液型はB型なんですが、赤い血でひと先ずは安心
「看護師さん、僕はね…先生から貧血だって言われてるのね。だから少量で効率よく検査して欲しいんだけど」
「はい、10cc採らせて頂いています。こんなもんです」
「こんなもんって…俺、立ちくらみがして来たよ」
トマトジュースでも奮発してあげましょう!
血液検査が出るまでの間、歯科大学に面している小さな庭で時間を潰すことにしまして、ブラブラと行ってみました。
すぐ下には外堀通り、その向こうには神田川が流れ、首を伸ばせば聖橋の端っこが見える立地の良い洋風庭園です。
桜やカクレミノ、桑の木と結構な高木が配置され、まだアブラゼミの鳴き声が聞こえてきますし、ハナバチが羽音を立ててアゼリアの花を飛び交っています
木陰のベンチに座って夏の名残を惜しんでいましたら…
「おいっ!あすこあすこ!あすこだよ!どっち見てんだよ!あれ、カマキリじゃないか?」
「えっ~どこどこ?」
「ここだよ!ホラ!」
家人が指差すところ…「ほんとだぁ~オオカマキリだぁ!」
それもメスのオオカマキリでありました。
お腹がぷくっと膨れておりますから、まだ卵は産み付けてないようです。
「わぁ~すごいねぇ。こんな都会のド・真ん中にカマキリがいるなんて、夢みたい!」
今年の夏は、東京に越して…それも江東区とあってはカマキリはおろかバッタやアゲハにもお目にかかってはおりませんでした。
それがチャラチャラ流れる御茶ノ水の脇でもって、五体満足のオオカマキリに会えるなんて奇跡に近いことではないでしょうか?
刈り込まれていない満天星躑躅(どうだんつつじ)の葉の上にチョコンと乗っている姿を見て、家人とふたり…「鎌倉の庭を思い出すね」
カマキリはその鎌でもって災難を振り払ってくれるとも言われています。
家人の病巣をスパッと切ってくれるといいのですが…
必死で生きているであろうカマキリに、人間の勝手で無理難題を押し付けるわけにもいきますまい。
このカマキリ、案外に寒さに強い昆虫でして、これから10月、11月、稀に12月近くまで生き延びる虫であります。
「もしかして?お宅、先祖代々・江戸っ子でありますか?」
「はい、神田の産まれでござんすよ」
「その背中…翅の閉じ方なんぞ、ぞくっとしちゃうほど粋だねぇ~」
さすがは江戸っ子・カマキリであります!
寿司のひとつでもご馳走したくなるほどです。