とろりと体の脂が溶けていくようなこの暑さ晴れ

木陰・日陰を探し求めて歩く様は、まるで「くノ一・忍者」のようであります。

お天道様を慕って咲くのでしょうか?

照りつける日差しもなんのその…サラッと涼しげに咲く百日紅(ひゃくじつこう・さるすべり)」が咲きはじめました。

 

和菓子を作る職人さんが縮緬のようなこの花を見上げたら…どんな生菓子になるのか楽しみであります。

和菓子と言えるのか分かりませんが、本日7月25日は「なつのごおり?」の語呂合わせで『かき氷』の日だそうです。

 

こう暑いと、歳に関係なく冷たいものを体に取り込みたくなります。

何年振りかのかき氷です。

過剰に冷たいものを食べると、いつもなら耳の後ろから頭のてっぺんに抜けるような痛みが走るんですが、あら不思議…今年は喉元をスッと下に滑り落ちて行きました。

「熱中症に罹ると大変なことになっちゃうぅ~」と思えば、うなぎでもステーキでも迷うことなく財布の紐が緩くなるから、これもまた不思議…自己防衛作戦でありますがま口財布

 

夏休みに入った子供たちにとって町内で行われる盆踊りは、きっと絵日記のページを鮮やかに飾ることかと思います。

昨日はやぐらの骨組みだけでしたが、今日になっていきなり完成しておりました。

細やかですがヨーヨーや綿あめの露店が立ちますから、お小遣いを手にした子供たちが多く集まって来て、さぞや賑やかな盆踊りになるでしょう。

 

すぐ脇の遊歩道には桜や欅、コケモモなどの木が大きく枝を茂らせていまして、セミの声がワンワン折り重なって鳴り響いています。

虫かごと網を持った子供たちがへっぴり腰になって、幹に止まっているセミを狙っているようです。

「あっビックリマーク」…残念、逃げちゃったぁ~

虫かごには、別のセミがバタバタと羽の音をさせています。

「ミンミンゼミじゃない?よく見付けられたね!どこも傷ついてないし、上手に捕まえたね」おとめ座

『…このおばさん、誰?』ってな感じで、虫かごを背中の方へ隠します。

それでも…やっぱり子供たちにとっては戦利品のような宝物なのでしょう。

「見たい?」男の子

「見たい!見たい!」おとめ座

「触っちゃダメだよ」男の子

ってかサァ、虫かごに入ってるのをどう触るんだよっ!

「これね、メスだから鳴かないんだよ。オスを捕まえたいんだけど、速すぎて逃げられちゃうんだ」男の子

「へぇ~、メスってどうして分るのぉ?」おとめ座

「オスにはね、お腹に腹弁(ふくべん)があるんだけど、これないの」男の子

「すごぉいビックリマーク虫博士だね。これ写真撮ってもいい?」おとめ座

「うん、いいよ」男の子

けれども…子どもたちが押し合いへし合いでなかなかピントが合いません。

「おばちゃん、僕が撮ってあげるよ」男の子

せっかくの申し出でありますから、ざっと説明をして任せることにしましたカメラ

小学生の4年生ともなりますと、もう学校でパソコンを習っているとか…思いきりの良いシャッター音が鳴りました!

再生のボタンを押して、みんなの顔が覗きこむ画面を見たら…うん撮れてる撮れてるチョキ

 

「おばちゃん!こっちにカナブンの幼虫がいるから、これも撮ってあげるよ」男の子

小さなデジカメでありますから、子どもの手にもそれほど負担なく扱えるのでしょう。

しゃがみ込んで、いろいろな角度に構えながら…渾身のこもった1枚が撮れたようです。

土の中に戻ろうとする幼虫の慌てようまで写っているような、とてもユーモラスな写真かと思います。

「ありがとうね!」おとめ座

虫捕り網を肩に乗せ、あちこちに散っていく背中に呼びかけました。

この子たちが中学、高校大学と無事に迎えられる平和な世であって欲しいと願う気持ちでいっぱいです。

ふっと足元に目を落としたら、カナブンの幼虫はすっかりその体を土の中へと潜り込ませていました。

この足の下に幾つもの命が詰め込まれているのかと思うと、ドクンドクンと大地の力強い息遣いが脚に伝わって来るようでした。