ぷくっとした青柿は、秋の収穫を期待させます。

幾つもげるか…目で数を数えていたら、青柿同士、何やらヒソヒソと囁き合っています。

「あのおばさん…嬉しそうに私たちを見上げて数えているけどサ、絶対勘違いしてるよね。ヒヒ!渋柿だってこと、黙ってようね!」

「…聞こえてるよ耳渋柿かぁ…でもね!焼酎で渋抜きするから大丈夫!秋が楽しみだなぁ」おとめ座

「ひぇ~っダウン

昭和20年、この青柿を食べて、急性腸カタルで死んでしまった「八津ちゃん」…

壺井栄・著「二十四の瞳」の中で、大石先生の長女・八津がひもじくて柿が熟れるまで待てずに青柿を食べてしまい、幼くして亡くなると言う悲しい出来事が描かれています。

ところが、木下惠介監督、高峰秀子・主演の映画「二十四の瞳」では、青柿を取ろうとして、柿の木から落ちて亡くなる場面に変わっていました。

小説で読んでも、映画で観ても…時代が変わろうとも、涙が溢れる秀作だと思います本カチンコ

あとふた月ほど…太陽の陽射しをたっぷりと受け、月の光に照らされ、少しずつ色づいてくることでしょう晴れお月様

ひとつも落ちることなく秋を迎えて欲しいと願っています!

 

七時まだ日の落ち切らず柿若葉』

(しちじまだひのおちきらずかきわかば)

久保田万太郎

 

午後になって、だいぶ空がどんよりして来ましたくもり

信号待ちをしております大きな交差点で「交通安全」と書かれたタスキを掛けて「横断中」の黄色い旗を持っているお兄さんが、交差点のこっちとあっちに立っておりました。

「あのぉ…みどりのおばさんですか?」おとめ座

「いいえ、違います」モグモグ。

「…みどりのおじさんですか?」おとめ座

「いいえ、違います」モグモグ。

「…?じゃ、何やってるんですか?」おとめ座

「ボランティァ活動です」モグモグ。

「えっ?お若いのにぃ~?それは、どうもご苦労さまです。がんばって下さい!」おとめ座

「…汗ありがとうございます」モグモグ。

世の中には健気な若者がいるもんであります。

一銭にもならぬボランティアで、私たち高齢者と登下校する児童を守ってくれるなんて…感激ビックリマーク

家に帰って来て、さっそく家人に話しました。

「この日本もまだ捨てたもんじゃない・もんじゃ焼き!!おとめ座

「あのね、きみは運転免許を持ったことがないから知らんだろうけどもサ、実に大きな勘違いをしているね!あれは交通安全活動体験講習と言ってね、交通違反をした者がだな、ああして社会福祉をさせて反省を促しているんだよ」おじさん

「えっ~そうなのぉ?そう言えば、ちょっと照れてはいたなぁ」おとめ座

交通違反で累積した6点は罰金と30日の免許停止になるんだそうです。

シートベルト着用違反が1点を6回で…1×6=6点

駐車違反1回が2点で2回と、一時不停止1回・2点で1回すると…2×2×2=6点…いろいろなバリエーションがあるそうです。

それが午前中の講義を聞いて、午後・ボランティア活動をすると、その6点が0点になって、免許停止も免じられるとか…

「やっと溜まった6点なのに、なんでわざわざ0点にしちゃうの?」おとめ座

「スーパーのポイントじゃないんだよっ!そういう世の中の仕組みになってんのむかっそれを我々は常識と呼んでいるんだっ」おじさん

「ほぉ~私の知らないところで、凄いことが起きてんだなぁ」おとめ座

私が立派な青年だと思っていたあの人は、交通違反をして贖罪中の若者であったのか…あせる

そう言えば…あの青年、渋々?と言った感じで黄色い旗を出していたような…

年が若ければ「青い」と言われる青年たちよ!

自分の人生、どんなふうに色づけをしていくのか…そこはそれ、自分の感性と腕に掛かっていますアート

それより何より、世の中のあらゆるルールをきちんと守っていくことが、いち番シンプルできれいな色に仕上がるかと思いますクローバー