「…ん?アスパラ」と間違えてしまいそうな、この茎は彼岸花の蕾であります
地球温暖化で季節が変な具合になっておりますが、アスパラ…いえ、彼岸花に関しては、律儀と言いますか…几帳面と言いますか…暦通り、いきなり・突然!このようにして土の中から蕾を押し出して参ります。
生命の不思議さを目の当たりにしまして、思わず…拍手
蕾はポォ~と頬を赤く染めておりました
二十四節気もようやく「秋分」に辿り着き、ほっとひと息つける涼しい風が吹き始めたようです。
昼と夜の長さがほぼ同じになると言う「秋分の日」。
今年の春・3月は、家人の病名が膀胱がんであることが告げられ…一刻も早い手術が必要と言われ、とにかく内視鏡でのがん切除へと次々と事が進められ、入院・手術と、慌ただしく過ぎた月でありました。
やはり…昼と夜との時間が同じになる「春分の日」に入院が決まり、その用意をしていて、ハッと気が付いてカレンダーを見ましたら「仏滅」となっているじゃないですか
「ちょっとぉ~明日、仏滅って書いてあるぅ~入院と仏滅ってよくないんじゃないの」
「俺もドキッとしたけどサ、手術する21日は「大安」なんだよそっちの方が大事だろ?」
「そりゃぁそうだ!」
目出度く、膀胱の中でイソギンチャクのように揺れていたがんの切除は上手くいきました
ところが…病理検査などで膀胱の壁に浸潤しているがんであることが分り、泌尿器科では実績のある東京医科歯科大病院に改めて通うことになりました
今年の23日「秋分の日」は友引と書いてあります。
「留連」が変化して「友引」となったと物の本に書いてはありますが、ハテと首を傾げてしまいます。
陰陽で言いますれば、進みもせず引きもせず…勝負がつかないとあり、謂わば「半吉」に当たります。
「留まるねぇ~なるほど」と納得…
家人の膀胱全摘手術の日は、9月11日「友引」の日に行われました。
午後・午の刻(だいたい昼ごろ)には凶となりまして、午前中に用事を済ますことが良いとされています
ちょうどそのころ…手術室では、思いも掛けぬ事態となっていた様子!
膀胱と小腸との「癒着」で先生方にとっては、まさに凶になったことと思います。
小腸から膀胱を引っぺがすだけで6時間も余分に働かせてしまったことになります
請求書の欄に「時間外手当」がしっかりと書かれていたら、どうしよう
修正液で消しちゃお
手術をして頂いた先生は、検査の段階で、この癒着がどこまで解るかが「今後の課題です」とあくまでも勉強熱心でして、損得なしの先生で助かっています
私は、家人の顔を毎日拝みに病院に通っておりますから、春・秋と共にお墓参りは「パス」しちゃいました。
お墓参りを済ませた方が、ついでに病院のお見舞いにいらしたのか…今日は面会の方が多い東京医科歯科大の病棟でした
駐車場は結構な込み具合でして、警備の人が整理券を渡し、第2駐車場へと誘導していたほどです
私は地下鉄からヒョコヒョコと上がって、列を成している車の前後ろ・横からと歩いて病棟入口へと向かって行きますと警備の人が整理券を貰いに来たおばさんと勘違いをしたのでしょう
「はい」と手渡してくれたのが、まぁ~何んと「NOー」
警備員さんの大いなる勘違いを有り難く受け取り、家人に見せてあげようと思い、ちょっとの間お借りすることに
何しろ日本シリーズを勝ち抜き、日本一になってもらいたい巨人ファンにとっては宝くじを当てたようなもんです
「おっ!すごいな!これで日本一間違いなしだ」
その笑顔見たさに、知らんふりして借りて来ちゃったんだよ
早くなった夕暮れに合わせ、庭の片隅や小さな空地の草むらからは、もう虫の声が聞こえてきます