いよいよ4月も最後の日曜日となりました
ゴールデンウィーク・2日目と重なって鎌倉はワンサカ観光客が押し寄せ、小町通りなどは大変なことになっているだろうなぁ~と、ふたりしてボヤキながら坂道を下りて行くと、町内のヒロくんと何ヶ月ぶりかにバッタリと出会いました
「…おばちゃん?髪の毛ないじゃん」
髪の毛を切ったのは、昨年の何月だったかなぁ
それほどヒロくんとは、久しぶりってことになります
「あのねないって言わないのっ切ったのって言うんでしょまったく…ないってのは、こっち・おじさんを指して言いなさい」
「余計なことを教えるんじゃないよヒロくんサ、小町通り通って来たの、混んでた」
「うん!足の踏み場もないほど混んでたよ」
「ずい分と難しい言い方、知ってるじゃんそれだと、何んとなくすごく混んでて、散らかっているってことがよく分かるし、助かるなぁ」
「おばぁちゃんにね、自分の部屋をちゃんと掃除しなさいって怒られたとき、そういう風に言われたの」
小学4年生に進級したヒロくん…いち度は使いたいなぁと思う言葉って、このお年ごろにはあるもんです
さて
毎月第2・4週末に、鎌倉駅前にあります生涯学習センターで「東北震災支援の会」の物産展が行われています
年寄りふたり…地に足が着いた人生を送って来た身にとって、足の踏み場もないところへなんぞ、ちょっと行く気にはなれませんから、八幡さまの境内を横切って裏道を行くことにしました
この決断と判断は、まことに的を得まして、源平池脇に咲く藤の花を眺めることもでき、両の足でしっかりと歩くことも叶いまして、人とぶつかることもなくスイスイと物産展に到着いたしました
遠目からも人だかりが出来ているのが分かるほど、繁盛している様子でして、良かったぁ
いつもは乾物や塩漬けなど日持ちのする製品が多いのですが、今日は新鮮な野菜が種類も多く並んでいました
そんな青物の中で見付けたのが、これっ
「行者にんにく」です
「負けるもんか岩手!」のシールが貼ってあるのを目にして、思わず手に取っていました
炊きあがったお粥に入れますと、ニラ特有の香りも豊かな中国風お粥に仕上がりますし、レバーや肉などと炒めるとグッとお味がグレードアップ・間違いなしの、それこそ優れものの行者にんにくです
何よりも、その「負けるもんか」の文字に勇気をもらいました
いよいよ…闘病生活に入る家人に贈りたい言葉・そのものです
知ってか知らずか…美味しそうにお粥を啜っている家人を見ておりますと、何やら幸せな夢を見ているようであります
もうひと踏ん張り
東北も岩手もそして、家人もと願うばかりです