今我が家の庭はムスカリの花で溢れています
右を向いてもムスカリ
左を向いてもムスカリ
下を向いてもムスカリ
上を向いたときだけ、ムスカリから解放されます
このムスカリは、病虫害の少ない、まことに手の掛からない花であります
が放っておくと、いつの間にか分球して子孫繁栄ばかりしているマメな花でもあります
見習いたくとも、時すでに遅しの家人は…スポーツ報知を舐めるようにして読んでいます
72年ぶりの開幕戦からの7連勝の記事をはじめ、木村拓也さんの命日が7日の日でした
「もう、3年になるんだね」
東京ドームのどこかで観ていてくれたことでしょう
ムスカリの花言葉「通じ合う心」とあります
忘れなければ、必ずどこかで切れることなく通じています
もう一度上を見上げてみましょう
たくさんの友の顔が浮かんでいました
妙本寺さんが大事にされている、お釈迦様の立像です
灌仏会の法要を済ませてから、方丈においてその姿をお見せ下さいます
花御堂に立つお釈迦様の右手は天を指し…
左手で地を指しています
「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」です
甘茶を頂いてお釈迦様の誕生を祝い、私の58歳の誕生もついでに祝いながら、2杯飲み干してきました
鎌倉五山第3位の「寿福寺」さんに眠っている、俳人・高浜虚子
今日はその「椿寿忌(ちんじゅき)」虚子の忌日にあたります
冬の花と思われている椿ではありますが、俳句では「春」の季語を持っています
朝から初夏のような暖かささすがの椿も日が陰ってきてホッとしていました
虚子が逝って、54年が経った灌仏会の日であります
虚子の句に、私もいつかこんな境地に立ちたいものだと思う句があります
一喜一憂した時代は、もう過ぎた。
今は去年も今年も、まったく変わらぬ太い棒の意志を持っている…そんな意味かと私なりに解釈しております
『去年今年貫く棒の如きもの』
(こぞことしつらぬくぼうのごときもの)
高浜虚子
栞・スピンが付いていない本は、正直困ってしまいます
図書館から借りた本に栞を挟んだまま、駅に設置してあるブックポストに返却
「あっいけない」と、ブックポストに手を突っ込んでも、本は遥か底に落ちて行きました
「ローマの休日」の中で、真実の口に手を挟まれるグレコリー・ペックのようです
それを見たオード―リー・ヘプバーンが慌てふためく姿が初々しく、見惚れたことがまるで昨日のことのようです
さて私はというと、利き腕である右手をブックポストに「二の腕」まで突っ込んでも、悲しいかな…本には届きません
中学のころに席をおいていた部活「文芸クラブ」では、この栞を古くなったハガキで作っていました
単行本・文庫本と、本の大きさに合わせてハガキを細長く切り、あけた穴に輪ゴムや紐を通し、こさえたものでした
何冊も同時進行で読むときもありますので、栞は何本・何枚あっても困ることはありません
スポーツクラブの舞ちゃんから、こんな素敵な「栞」を誕生日プレゼントに頂きました
「ずい分とまた、エレガントな栞だね」
「そうなのよぉ私をイメージしながら選んだって言ってたよぉ」
「彼女は目が悪いのか?」
「舞ちゃん、どうもありがとう欲しかったものなので、とても嬉しいです」
小っちゃなころから知っている仲ですが、お兄ちゃんは4月から高校生2年生に進級した少年Mくん
下の子は、この春高校生になった少年Hくん
ふたりとも県立高校に合格した、親孝行で優しい子たちです
このふたりには、人生において実にいろいろな事を教えてもらいました
少年Mくんには、ダンゴムシの生態を学びました…
小学校の低学年のころは、ダンゴムシ少年などと失礼な呼び方をしていたほど、ダンゴムシに関しては詳しかったんです
庭を這っているダンゴムシの捕獲の仕方には、独自の哲学さえ忍ばせ…庭を這っているといっても、一応は野生のダンゴムシですからね
このあたりは、もうすでに書き尽くしておりますので、省力させていただきます
少年Hくんには、アリジゴクの奥深さを学ばせてもらいました
ウスバカゲロウの幼虫は、地面にすり鉢のような穴を掘り、じっと地中に潜って、好物の蟻を辛抱強く待っています
幼稚園から帰ってくると、すべての時間をこのウスバカゲロウの幼虫を捕まえるために使っていた、忙しいんだか…ヒマなんだか、分からぬ子でした
手には、ヨーグルトの空き容器を持って、気が付くと人んちの軒下にうずくまっている少年で、幼いころはカゲロウ少年の異名を併せ持つ子でした
このあたりも、すでに書き尽くしておりますので、端折らせていただきます
そんなふたりが可愛くて仕方がない「ちゃんとやれ・じぃちゃん」と奥様のひさえお母さんそのひさえお母さんお手製のお赤飯を、真新しい制服を見せに来てくれた少年Hくんとお母さん・キョンちゃんが届けてくれました
ちょっと大人びた少年Hくん、それでもまだ15歳ですかぁ
おばちゃんなんか、今日・4月8日で満58歳になってしまったよ
私が43歳のときに、産まれたのぉ
神棚に上げてから、有り難くいただきました
どうもご馳走さまでした
入学式のお祝いに便乗し、誕生日も祝って頂いたようで、美味しさもひとしおでした
「お誕生日おめでとう」
家人も祝ってくれました
あと幾つ…家人に、この言葉を言ってもらえるでしょうか