テレビで「暮れの大掃除特集」が流れますと…妙に急き立てられ、不本意にも何かせねばと、そわそわとして参ります
家の中は後回し…小さなホコリなどは見て見ぬ振りをしつつ、枯れ葉を掃き集めていました
裏山の榎やハゼの木もあらかた葉を落とし、はらり、はらりと舞ってくるのはクヌギの葉ばかりであります
ヒョイと見上げた軒下にあらら…嬉しや
ハラビロカマキリの卵が産み付けてあります
卵の表面がしっかりと固まっているようですから、冬に入る前の産卵だと思います
庭木の枝ではなく、軒下を選んだとあれば…今年は雪の降る日が多く、もしかしたら積もる日も来るかも知れません
カマキリは降雪を読めると言われています
卵が孵る来年の5月楽しみがひとつ、増えました
昨日、娘が肺炎の恐れがあると診断され、その場で点滴を受けるハメになったと、現場の生々しい写真が付いたメールが届きました
娘の様子を見に行きましたら、点滴が効いたのか…思ったよりも元気でおりました
「じゃね」
「じゃねって…何しに来たのよ勝手にお昼は食べてるし…お母さん!冷蔵庫のお肉、ちゃっかりバッグに入れたでしょっ…
」
「入れたでしょって頂いただけなのに
冤罪ってのは、こうして起こるんだ
」
「さよならっ」
玄関でシッポを振って送ってくれたのは、娘が飼っている「柴犬うに
トイプー
ハロ」でした
「うに、ハロお正月になったら、ふたりだけでおいでね
」
「ワン」
今日は「デパート開業の日」と言うことでありますので、せっかくですから日本橋・三越へ
商号の「三越」の名は、三井家と創業当時の「越後屋」から一字づつ取ったとのことだそうで、なるほど…三井財閥のルーツは越後屋呉服店でした
時代劇…主に水戸黄門でしたけれど、よく越後屋の名が登場したものです
「越後屋、お主も悪よのう…」
「いえいえ、お代官様ほどでは…」
差し出された菓子折りには、山吹色の小判がぎっしりと詰まっています
「ムフフフ」と、受け取るお代官様はと言うと、遠藤太津朗さんのお顔を思い出します
この越後屋は、まさしく「三越」のことでして、悪徳商人と言いますと、越後屋を指しているのであります
良い商人の名に上がっていましたのは「上総屋」に「伊勢屋」・・・財閥の後ろ盾のない庶民の店でありました
さて買い物を楽しむことにしましょう
肉はバッグにありますからね
平日だと言うのに、地下食料品売り場は結構な人で賑わっています
三越は、ジャイアンツの優勝・応援セールを大々的にしてくれまして、だいぶ儲けたようでありますなぁ…
「さすが越後屋、ようやるのう…」
ここ日本橋・三越は「御子様洋食」の元祖でして、新館5階の大食堂「ランドマーク」では、年齢制限なし・どなたでも「お子様ランチ」を注文することができます
お孫さんは特上寿司…おじぃちゃん・おばぁちゃんは「お子様ランチ」…ってな姿も見られます
先日、スポーツクラブで、読書仲間のひとりである友だちから、紙袋を手渡されました
参加するジャズ・プログラムの時間が迫っておりましたもので、中を確かめもせずにロッカーに入れ…「ありがとう」
振り付けの手足が思うように動かず、冷や汗ばかり掻いてしまいました
掻いた汗を洗い流すべく、みんなとシャワー室へ
体が冷えないうちにと、急いで家に帰りました
小腹も空いていましたし、甘い物が欲しいと思ったものですから、先ほど友だちが手渡してくれた袋を出してきました
「確か文明堂の袋に入ってたから三笠山かカステラ巻きかも
」
お茶を淹れる用意をして
袋を開けましたら
タラコでした。
「」
文明堂と書いてある袋を開けたら、普通はカステラが入ってると思いますよぉ
仕方ないので、タラコを目の前にして小笠原の見事な空振りを思い出しながら熱いお茶を頂きました
動揺が少し納まりしまたところで、冷静に考えてみれば、今じゃタラコは超・高級品でありますから、喜ぶべきなんです
それも、こんな大きなひと腹が入っていたんですから、小躍りして「ヤッタァ」の言葉が出ても何んの不思議もないはずです
どら焼きか?カステラか?先入観がどれほど恐ろしいか…この身を持って実感致しました
「嬉しいけど、がっくり」
そんな思いがありましたもんですから、三越で文明堂の文字を見つけたときは、「これを買わなきゃっ!」と、迷わず駆け寄りました
「カステラ一番、電話は二番、三時のお八つは文明堂~」
新商品を買ってみました
ひと口でも食べられてしまうほど小さな「御笠山」
中の餡が、カマンベールチーズってのが季節限定でありました
こんなの見たことない「スティックカステラ」
プレーンと大納言が定番だそうです
家に帰って、ドキドキしながら袋を開けました
これでまた、タラコが入ってたら、どうしよう
ちゃんと、どら焼きが入っていました
今度こそ
熱いお茶で頂きました
もちろんタラコも美味しく頂きました
「ごちそうさまでした」