この冬はじめてメジロが庭にやって来ました
「チチッチ」月桂樹から南天へモミジから、椿へと
それはそれは、かまびすしい、そして楽しげであります
メジロの群れは鳴き声も大きい、若く元気いっぱいの大所帯のようです
「この種ね、下を向いて咲く、珍しいクレマチスなのよ」
友だちから種を頂いて、半年
咲く花、咲く花、本当に下を向いて開いています
さすがに身の軽いメジロも、愛嬌なしと見てかその羽を休めることなく、飛び去って行きました
今日で11月も終わり…と言うことで、映画でも観に行こう
クリント・イーストウッド主演「人生の特等席」が公開されて、ちょうど1週間経ちました
晩年の特等席はどんなものだろう…家人とふたりして、ぜひ座ってみたい席を探せるかも知れないと、辻堂・湘南109シネマズに行って来ましたor
「…って、エマニエル夫人が座った椅子だろぉ
こんなもんに座ってどうすんだよっ
」
「だから、どうすんのか観に来たんでしょ」
ところが
109シネマズ挙げて、007の宣伝が繰り広げられていまして、大きなポスターや予告編を流す画面も、すべて「007・スカイフォ―ル」なんです
公開されるのが、12月1日つまり明日からと言うことと「007シリーズ50周年記念作品」だそうで、観客が入らないと、ジェームズ・ボンドの顔が立たないってことになるんでしょうね
実物大?と思われるポスターの前に立って、愕然
なんでみんな、こんなに背が高いの
首が疲れてしまうほど、見上げなければならず、ピョンピョン跳ねても、ボンドの顔に届きません
これでは、ボンドガールに選ばれても、ラブシーンに苦労しそうです
「だから…選ばれないんだ」
「そんな簡単な問題じゃないだろがっ」
売店で売られているコカ・コーラにも、007の印刷がされていて、バッチリ宣伝に乗っています
明日のオープニングの準備は整っているようです
この映画の主題曲は、同じイギリス出身の歌手・アデルが作詞・作曲し、もちろんアデル本人が歌っているとのこと
ぜひ聞いてみたいと思ったまではよかったんです…けど、鎌倉駅の回りには、CDを買える店がありません
先日、娘にグチったら、送ってくれました
「銀座の山野楽器で買ったんだから、音が違うわよ音がっ」
娘婿が見付けてくれたと言う、「007のロゴ入り・缶コカ・コーラ」も一緒に入っていて、大感激
然も、カロリーZeroの表示まできちんと印刷されています
アデルが歌う「スカイフォ―ル」は、エレガントで洗練されています
歴代テーマのメロディであるフレーズが、ところどころに入っていたりして、77人のオーケストラをバックに歌うスカイフォ―ルは圧巻のひと言でした
「これで終わり…空が落ちる…」との歌詞対訳は、永い間、映画の和訳を手掛けた、戸田奈津子さんです
座席に座るまでに、もうすっかり…私たちふたりは洗脳されてしまっていたのか…
「007・スカイフォール」が始まるもんだとばかり思っていましたら、始まったのは「人生の特等席」
「なんで」って、ふと、我に返りました
「そうだったこれを観に来たのであった」
クリント・イーストウッド・82歳、4年ぶりの主役だそうですが、今回は主役のみで、脚本も監督も手掛けていません
野球のスカウトマンの物語なものですから、シーズンが終わってしまって、淋しい思いをしていましたから、楽しみにして来たのです
大リーグのスカウトを永年、その腕を奮ってきたガスは、契約が切れる3ヶ月前になって、視力が弱まり、肝心の試合を観るのもままならず…
救いの手を差し伸べるのが、親子の仲があまりうまくいっていない娘・ミッキーでした
スカウトと言う仕事を通して、娘との絆を取り戻していく、心温まる物語です
「俺は、つまらん老人だ」と、ちっともつまらなくないクリント・イーストウッドが言うと、とてもカッコよく聞こえるんですが、そこらへんの年寄りが言うとですね
「そうだね」と、思わず相槌を打ってしまいかねない、科白です
こんな老骨ある老人が座る「特等席」とは、その人の心にある椅子だと、映画を観終わった人は気づくかと思います
そうしますと私が座る特等席となりますと、やはりこれですか
明日から、いよいよ師走となります
今年は選挙もあって、増して気忙しい歳の瀬になることでしょう
気合を入れ直して、ひと月過ごさせねば…