明け方に、脱いだばっかりなのでしょう…生々しいヘビの抜け殻が、庭の草に巻き付いておりました
背中の模様から見ますと『青大将』の抜け殻かと思います
クネクネと、ヘビは身をよじりながら脱いだと思われますが、脱いだ本人の姿はどこを探してもいませんで、一張羅を脱ぎ捨ててしまって困ってはいぬかと心配をしてしまうほどに、頭からしっぽの先まで、見事な脱ぎっぷりでございます
これはメス…いえいえ!メスなどと言っては失礼でありましょう
妙齢なご婦人が、この暑さに耐えかねて、脱いでいったものかと思えば、私も脱いじゃおうかしら
さて勇み足で干してしまった、我が家の梅干し…
たったいち日のピーカンについ…干してしまい、あとは雨と曇りと寒さの日々が続き、後悔を先に立たせてしまったのです
玄関わきの三畳間に押し込められた、肝心の梅たちは、見通しのつかない不安を抱きながらも、毎日の天気予報を気にしていました
そんな中娘が梅干しを送ってくれましたっ
「うふふのふこの天気じゃ、いくら干したって梅干しにならないんじゃないのぉ~
夏限定のテトラ梅、送ってあげるぅ
私って優しいなぁ
」
「何んなのよイヤミなわけ
お母さんの梅は、これからよっ!これから
」
手術後も順調に回復しているようで、安心は安心なんですが梅干しを送ってくれるほど元気になっていたとは・・・
然も…この「紀州五代梅」まろやかで美味しいんです
白粥によしお茶請けによし
酒の肴によし
テトラパックになっていますので、実が崩れることもありません
熱中症対策にもいいと思いまして1個2個、持ち歩いています
「出かける時は忘れずに…」
ところで…なぜ7月24日だったのか?
夏の真っ盛りで、うだるような暑さであったであろうけれど、たとえ「将来に対する、ただぼんやりとした不安」が理由であっても、その思いを抱いて生き抜いて欲しかったと願うのは、私の単純で健康的な生への受け止め方であるのかも知れません
今日は「河童忌」と名付けられた、芥川龍之介の85回目の命日です
子どものころ「杜子春」を読んで以来、龍之介が得意とする、その短編の面白さに、こころ引きつけられた作家でありました
この作家の晩年の…と言いましても、自ら命を絶った、35年の短い生涯でして、それでもその晩年に書いた短編「河童」は、生と死の対比がみられる作品と言われています
芥川龍之介と深い親交があった、当時、文藝春秋社主の菊池寛が芥川の名を冠にした新人文学賞「芥川龍之介賞」を設けたのは、その死後8年が経ってからでした
今では、日本で最も名の知れた賞となっています
「辰年」産まれであったことから、龍之介と付けられたということですが、つくづく「辰」であってよかったと思う、その名であります
芥川龍之介は、大の犬嫌いであったと、どこかの雑文で読んだことを思い出しました
不思議なことに、「辰」の裏十二支に当たりますのが「戌」でして、表から支えてくれるのが「辰」であるならば、裏で守ってくれるのが「戌」と見ることができましょう
大嫌いと公言したばかりに、お戌さまのご加護が得られなかったのやも知れぬ、短い生涯でありました