昨日とはうって変わって、風が冷たい朝となりました
毎朝…とはいきませんが、布団の上でストレッチを20分ほどこなし、そのあとホフク前進をやっています
今月は「ホフク前進強化月間」と銘打って頑張ってはいますが、何しろ前進する畳が冷たいもので、一瞬ためらう弱い自分を見詰めながら生きております
雨戸の明り取りを引きますと、思ったよりも明るい光が部屋の中に入ってきます
目がぼんやりと慣れてくると、部屋の隅々とはいきませんが、体の伸びをする分には何ら困ることはありません
我が家の雨戸の内側でございます
雨戸にも錠がありまして、閂(かんぬき)と呼ばれていますが、古い人間は「猿(サル)」と呼んでおります
雨戸のいち枚に取付けてあった「上げ猿」が用を足さなくなりまして、出入りの大工さんに修理を頼んだところ、すぐに仕上がって参りました
棒を(猿)上げ、下の細工(猫)を横に動かし、敷居に掘った箇所に当て、錠の働きとします
錠前が何故「猿」と言われているのか
猿の腕が長いからとか、猿は掴んだ物は離さないからとか・・・謂われはいろいろあるようですが、噛ませる細工が犬猿の仲と言われている「犬」ではなく、猫をもってくるところなんざぁ~さすがですなぁ
この平成の時代、雨戸を蹴破って押し込んで来る盗賊もないかと思いますが、江戸時代にさかのぼりますれば…草木も眠る丑三つ時…と・ある大店の内庭に忍び込んだ盗賊たちは、雨戸の敷居に菜種油を流し込み、滑りをよくしまして、ガタピシと音を立てることなく雨戸をいち枚外します
貧しき者からは盗らず、殺めず、犯さずの真っ当なと、言うのも変なんですが、あの「鬼平犯科帳」作者・池波正太郎氏が書いているんですから…盗賊は、小判が唸っている蔵へと進み、まんまと千両箱を抱え、夜の闇へと消えて行くんです
この「猿」が噛まされている雨戸は、小刀を差し込みまして「チョチョイのチョイ」と外してしまうんです
そんなことを思ったら、うかうかと鼻ちょうちんで寝てはいられません
長谷川平蔵を頼るより、「セコム」か「アルソック」か?
やはり、自分の身は自分で守るほかありません
今夜は直ってきたばかりの「猿」をしっかりと噛ませて休むことに致します
さぁて朝陽が昇って来たようです
雨戸を開け放し、庭を見ましたら、侘助・太郎冠者(たろうかじゃ)が目を伏せるようにいち輪、咲いていました
なんともまぁ~この侘助3年…イヤイヤ…4、5年振りに、やっとこさ咲いたと言うのに、たったのいち輪
侘びを追求し過ぎ、茶室の床の間に咲いたような、いち輪挿しの風情ではあります
そうでした
今日は俳人・相生垣瓜人(あいおいがきかじん)の瓜人忌です
昭和60年・87歳の大往生でした
侘び・寂びと言えば、茶道を思い起こしますが、この瓜人の句に千利休を詠んだ句があります
「大男にてもありける利久の忌」
利休の休が、久になっているのは、瓜人の捻りと言ったところでしょうか
利休は身長が180センチはあったと思われる、あの時代では大そうな大男だったようです
残されていた鎧から推測したそうです
利休なら…この侘助、待庵(たいあん)に、どう活けたでしょうか
途切れ途切れの陽射しではありますが、昨日の大雨で溜まってしまった洗濯物から取り掛かることにします
娘が「可愛い缶でしょ」と、出し惜しみしながら、やっと手を放し、渋々くれた洗剤です
「ネリーズ」カナダの実在の女性が考案した洗剤だそうで、赤ちゃんにも優しい、そしてエコ洗剤としても、とても評価の高い製品として日本にも輸入されているとのことです
だけどなぁ~
娘は可愛いと言うけど…金髪・サングラスのおばさんにタオルを差し出されても、ビビっちゃうなぁ
「うん、あれまこの髪形と怪しい雰囲気。思えば我が母親と似ていないこともない」
懐かしやぁ~おっかさん