今朝のスポーツ報知の見出しです
横見出し『夜の砂浜1軍野手全員素振り』ドドーンと載っています
縦見出し『地獄の宮崎キャンプ覚悟』
縦の宮崎はともかくも、横見出し・夜の砂浜ってのは、いったいどこだべサ?と読み進んでいくと、場所はまだ決まっていない・とか
先週行きました伊東に、馬場の平という起伏が多い野っ原があるそうです
巨人軍は33年も前に、この馬場の平で「秋季伊東キャンプ」を行なったらしいです
ススキが茂っている山道を、中畑清・篠塚和典・山倉和博選手がランニングしている証拠写真も一緒に掲載されています
「地獄の伊東キャンプ」と銘打っておりますから、相当厳しいものだったのでしょう…みんな歯を剥き出し、苦しそうな顔をして走っております
ただ、なぜ?夜に、それも浜辺で素振りをやらなければならないのかと言う点に於いては、納得のいく説明は書いてありませんで、宮崎での目くるめく夜遊び防止強化練習かぁ~と勝手に解釈を付けました
まったく目ん玉飛び出るような年俸を貰いながら、何が地獄じゃっ
こちとら平凡な庶民は、365日毎日が地獄のような極楽で頑張っておるんじゃい
勝負あるスポーツというものは、何をやるにしても黙々とこなし、とにかく勝って勝って勝ちまくり、優勝せないかんのよ
こんなことをファンに言わせるほどの巨人・ということですか
昼、ちょっと前から、いきなり北風が山から下りてきたようで、寒さが足元から這い上がってきます
窓から外を見上げますと、枝に止まっているカラスも肩をすぼめているよう
如何にも貧相なカラスに見えます
いつ雪が舞ってきても不思議のない厚い雲に、すべての家事を放棄し貧は貧でも「清貧の思想」の著書のある中野孝次・著、カラスではなく『ハラスのいた日々』を手に炬燵へともぐり込みました
ドイツ文学者でもあり、実に多彩な数多くの著書を持つ中野氏の、飼い犬との13年間に亘る関わりを綴ったプライベート・エッセイです
今から30年も前に書かれた1冊を手にしたのは、ハラスと名付けられた柴犬だからです
この本に親近感を覚えたのは、私にも同じ柴犬との出会いがあったからだと思います
もう1年半前になりますか
娘が「犬を飼おうかなぁ~もし、私に何んかあったら、引き取って育ててくれる?」と言い出しました。
普通、何んかあるのは年老いた私たちだと思うんですが、「それなら柴にしてくれない?」と、つい乗せられ口走ってしまったのです
私の反対を押し切って「うに」と言う妙ちきりんな名前を付けられた仔犬と、ドイツのポチと言った感じのハラスとが重なる場面もあって、クスッと笑ってしまいます
「うに」は東京で飼われておりまして、鎌倉の我が家には月に1度か2度連れてくるだけですから、「うに」の細かな仕草や表情を見て、心を通わせるまでには至ってはおりません
それでも、時おり見せますやんちゃには目を細めてしまい、ついつい甘やかしてしまいますが、なぁに…あの中野氏でさえハラスにはメロメロの様子
飼い犬に手を咬まれましても、なんのなんのどうってことはありゃぁしません
娘は軽いぜん息の持病を持っていますので、犬の毛やフケ、その他諸々を考えまして、はじめは「どうかな?」と心配をしました・が、いったんそれを口に出してしまったら、娘はため息ひとつと共に犬を飼うことを諦めてしまうだろうと思いました
飼ってからでは遅いのですが、産まれて初めて生き物を飼いたいと、何事にも消極的な娘がハッキリとした意思を見せたのですから、ここは出来るだけ添うような気持ちでおりました
ところが犬を飼うということは大変…柴犬は、オオカミに血筋が1番近いと言われているらしく、そのきかん坊・わがままなこといったら半端じゃありません
ハラスは、真冬の志賀高原で4日間も行方が分からなくなったり…
近所の紀州犬に腹を咬まれたりと、中野夫妻に心配を掛ける章に、こちらもハラハラとページを捲ります
中野夫妻が撮ったハラスの写真がたくさん載っていまして、その凛々しい姿を目にしつつ「うに」の顔が浮かびます
「ハラスのいた日々」は新田次郎賞を受賞し、その後ベストセラーにもなってテレビや映画で映像にもなりました
著者の柴犬への愛情は画面を通しても伝わったことと思います
中野夫妻を演じたのは、日本テレビでは小林圭樹・八千草薫…
松竹の映画では、加藤剛・十朱幸代がそれぞれ、可愛い柴犬との交流を描きました
表紙には、犬が寝ころぶ様子を焼き物にした皿?の写真になっています
陶芸の趣味があった中野氏の友人が、ハラスを描いたものと巻末に書いてありました
中野孝次…「鳥屋の日々」「雪降る年よ」で、52年53年と2年連続して芥川賞候補にその名が挙がりましたが受賞には至りませんでした。
至りませんでしたが、日本エッセイスト賞を「ブリューゲルへの旅」で受賞しています。
2012年度・上半期・第146回芥川賞を受賞した「共食い」田中慎弥氏の不機嫌な様子の記者会見を目にしまして、素直に「おめでとう」の言葉が出て来ません。
芥川賞選考委員会は、その権威ある賞を守る義務がある・と私は思います。
「当然」だの「貰っといてやる」だのと言われるままでいいのでしょうか?
この先、芥川賞作家の肩書を許していいものか…
この人は誇りを持ってその名を背負っていくことが出来るのだろうかと、ここは我が愛すべき芥川龍之介に代わって、お聞きしたいものです。
「あかさたな、いろはに…ちりぬるを・ん」の美しい日本語の組み換えで、人の心に届く文章を書きたいと、日々願って書いている方たちがたくさんいらっしゃいます。
何度、落とされようとへこたれず、這い上がって書き続ける人にこそ…の、芥川賞であってほしいと思います。