天井から下りてくる冷気が、瞼に触れたとたん、おめめがパチッと覚めました。
「さみいわぁ今度産まれてくる時は湯たんぽがいいなぁ」と思いつつ布団に潜り込んで、納得
今日は二十四節気『小寒』の「初候 芹乃栄(せりすなわちさかえる)」を迎えます。
小さいとは言え、寒さもいよいよ本番、本腰を入れて来たようです
「せりなずなごぎょうはこべら…」と七草粥の筆頭にせりが呼ばれるのですから、水辺にせりの柔らかい芽が出てくるころなのでしょう
我が家で初めて吊るした干し柿…
出来上がったのか
まだなのか
見分けがつかないで困っているんです
暮れに、お隣「ちゃんとやれ・じぃちゃん」ちの、ひさえお母さんに味見をしてもらったところ「美味しかったわよ来年は一緒に皮を剥きましょう」
及第点を頂いたようです
思い切って食べちゃえばいいんですけど、太陽の光を見ると、もういち日殺菌消毒してからと迷ってしまうんですぅ
見た目、どうでしょうか
なんか、肋骨が浮き出て貧相に見えるんですが、それでも歳を越した貴重な干し柿でございます
お茶請けにするには、ちょっと気が引けてしまいますので、お茶だけ先に頂くことにします
今日から節分までを「寒の入り」と呼びまして、寒中見舞いの書き出しで便りを書くことになります
東北・仙台から喪中のハガキが届き、年賀状を出せなかったご家族に、寒中お見舞いのハガキを書くことにしましょう
長野県・栄村も大きな地震に襲われ、全壊の家屋が多数出ました。
幸いにも、地震で亡くなった方はおりませんでしたが、後に3人の方が関連死と認定されたと聞きました。
小さな川を渡ると、そこはもう新潟県・津南町になります。
渓流釣りでお世話になった「どうもども・冨さん」が住んでいる豪雪地帯です。
小寒を迎えるころの津南町は、毎日降り積もる雪が2メートルを越え、テレビのニュースでも取り上げられるほどです。
こちらには「大雪お見舞い」のハガキを出すことに
同じ国だと言うのに、こちら太平洋側では連日「晴れ」が続いています
ハガキを手に雪ノ下郵便局へ
鎌倉の空は真っ青に晴れ渡っています
作詞家で小説家でもある、なかにし礼さんがいつか、テレビで話されていたことを思い出しました
『生きてゆこうよ 希望に燃えて 愛の口笛 高らかに…』
「人生の並木道」の4番目の歌詞です
晩年のディック・ミネさんが歌うこの歌を聞いて、なかにしさんはグッと胸にくるものがあり、大変勇気づけられたという事です。
それから間もなく鶴岡雅義と東京ロマンチカが歌う「君は心の妻だから」を書いたんだそうです。
『強く生きるよ 生きてることが いつかは君に 幸せ運ぶ』
なかにし礼さんは、昔生きていくのがとても辛く感じていた時期があったそうです。
しんどかったその気持ちをなかにしさんは「さくらの唄」と言う歌の歌詞にも、こう書き表したそうです。
『何もかも 僕はなくしたの 生きてることが辛くてならぬ…』
美空ひばりさんが歌うその歌詞は、切ないメロディに包まれ、聞いていてジンと胸に迫るものがあります。
でも聞き終わったあとに、生きるということは、どんな時代もシンドイものなんだと気づかせてくれます。
今、絶望の淵を歩いている方たちにも、どうか届きますように…
オオカマキリ「冬ちゃん」も「生きる」ことをやめずに頑張りまして、新しい年を迎えることが出来ました
このところこうして、よくうたたねをしています
何やら深く、思いあぐねているように見えますが、なぁに鼻ちょうちんを脹らませておるんですよ
ちょんちょんと頭を小突きますと、ハッと顔を上げまして、涎をカマで拭いている体たらく…
「お前はね、カマキリなんだと言うことを忘れちゃぁいけないよっ」
深々と更けていく雪ノ下で耳を澄ませておりますと、小さな生き物のトクトクと動く、命の音が聞こえてくるようです