鎌倉を囲む山々の緑は、見るも無残な姿になってしまいました
9月21日、静岡県に上陸した台風15号の雨風で、塩害による被害を受けてしまったのです
今年鎌倉の紅葉を楽しむのはちょっと難しいかも知れません
お寺さんも八幡さまも、そして雪ノ下町内のご近所さんの庭にも、植木屋さんが入って折れた木々の枝をチョッキンチョッキン…朝から、ハサミを使う音が聞こえてきます
葉が落ちて寒々とした枝を、なおも切られてしまうのですから、さぞや心細いことでありましょう
八幡さまの源氏池と平家池に架かる太鼓橋の脇に、桐の木が1本あるんですが、やはり台風でボキッと折れまして、八幡さまでは早々と剪定したような、丈も枝ぶりもひと回り小さくなりました
今朝、朝の散歩に出掛けましたら、こじんまりとなってしまった桐の小枝に、こんな可愛いらしい芽を出していました
塩害で無理に引きはがされた無念の思いを、季節外れの新芽を出すことで生きている証しを示そうとしているのでしょう
その心意気に私も負けてはいられません
今日は気合を入れて大階段を上り、本宮にお参りし、あの桐の芽が大きく育つように手を合わせて来ました
気合を入れ過ぎた散歩から、腹ペコ・ふらふらになって帰って来ました
夏の野菜で作ったピクルスが、ちょうど食べごろの漬け具合になっています
年金生活者・それなりの爽やかで、カラフルな朝食を
黒いオリーブではありますが、マティーニにオリーブは欠かせない演出グッズです
むかしむかし…若かりしころのデートで苦い経験をしました
私は、くすんだ緑色のオリーブが沈んでいるマティーニを粋がって頼みました
ところが、刺してあったプラスチックの楊枝からオリーブが取れてしまい、いくら刺そうと試みても上手く刺さりません
仕方ないので、人差し指と親指をグラスに突っ込んで摘まんで食べたのを思い出しました
あの恋は哀しい結末を迎えたのだった
このピクルスをもちまして、我が家ではキュウリ・トマト・セロリ・パプリカなど、夏の野菜は The End
鎌倉市農協連即売所にも、これから冬の野菜が並び始めます
白い野菜は免疫力を高め、体を温めるんだそうですが、何しろ旬の野菜は安くて助かります
午後になって買い物に出まして、八幡さまの源氏池を通りましたら…オーッ!丸刈リータ
蓮が立ち枯れた源氏池を先に刈り取ったようです
池は浅瀬になっていますので、鯉が背びれを出して悠々と泳いでいますが、油断をするとトンビにその背に鋭い爪を当てられ、空の旅に連れて行かれてしまいます
冬枯れの水面に風が寄せ、寂しい風情の源氏池も、これまた良いものです
「出淤泥而不染・蓮は泥より出でて泥に染まらず」と言う成句が中国にあります
蜂巣と呼ばれている蓮の種です
青く若い種は、中国のお菓子「月餅」の餡に使われますが、こうして熟しますと泥の中に静かに沈んでいき、種は冬を泥の中で過ごし、やがては純白の花を咲かせます。
決して腕を突っ込んで取り出しはいけません
「どんな境遇のなかにあっても、清らかな心で生きなさい」と、漢文の授業で教わった記憶があります
確か・・・花言葉も「沈着」だったと思います
このお天気続きで、夕顔の種もカラカラに乾いて収穫どきになりました
ひと房に2個から3個、小さなニンニクのような種が入っています
種が熟すときに、低温だったり雨降りばかりですと、茶色で皺くちゃの種になっちゃうんですね
外から見ただけでは分かりませんが、殻を振ってコロコロと軽い音がしたらOKです
初夏に種を植えますと、夏の夕方には白い花を葉影に咲かせます
夕顔の白い花に鼻を近づけ匂いを嗅ぎますと、微かに殺虫剤の臭いがします
よく観察していますと、やはり昆虫が来ている様子はありませんで、風による受粉に身を任せているのでしょう
毎年、我が家ではオーシャンブルーと言う西洋アサガオを楽しみに咲かせていますが、この花は遺伝子操作がなされているらしく、どんなに花を咲かせようが、ハチや蝶が来て受粉させようが、種が出来ません
見事なまでに、ひと粒も生らない、実らせないのです
苗で手に入れるしかないようでして、ひと苗650円もしますので、これは苗屋の陰謀に違いありません
「種が出来たら、ちょうだい」と、ご近所の方に言われるんですが、私ではなく直接、オーシャンブルーに催促して頂きたいと思います
白い夕顔の種をジッと眺めておりましたら、私はひと様にとって…
「悩みのタネ」…なのか
「頭痛のタネ」…なのか
なるとしたら、どっちがいいんでしょうか
まぁ~厄介な「種」は、源氏池の泥に埋めておきましょう
来年、一風変わった花が咲くかも知れません