このブログは2018.11.8に投稿したものです。


柴犬のさくらちゃんとご家族が悲しい先天性疾患と闘っています。
人間にも起こる遺伝病で1960年代から解明されてきた染色体の変異に起因する疾患です。さくらちゃんは一歳になる前から症状をその身に受けていたのだそうです。
遺伝形式は潜性、劣性遺伝で、両親が傷ついた遺伝子を持っていなければ発症しない病です。
ブリーダーに知識と良心があれば、この悲劇はおこらないものです。


疾患名は  【GM1ガングリオシドーシス】

私は最近まで知りませんでした。調べてみました。治療法も見つからない恐ろしいものです。


*細胞内のライソゾーム(lysosome)の酵素(ベータガラクトシダーゼ)の欠損により、その基質であるGM1-ガングリオシドやアシアロGM1-ガングリオシドなどの糖脂質が脳や内臓(肝臓 脾臓)などに、
ケラタン硫酸などのムコ多糖が骨に蓄積する疾患。

遺伝形式    常染色体劣性遺伝形式(潜性遺伝)
中枢神経障害 肝脾腫 骨の異常


*発症しやすい犬種  柴犬

5,6か月齢 バランスの欠如 軽度麻痺
7.8か月齢 接触や音にびくつく 重度麻痺
9,10か月齢 歩行 起立不能 視力障害 筋緊張(四肢頭部)
11.12か月齢 筋緊張(全身) 痙攣 音や呼びかけに反応しなくなる
13か月齢 

5,6か月の若齢で発症して歩行すると下肢のしびれや痛みがでるが、一日休むと症状が軽くなりまた歩ける状態になる。頭の震え、運動失調(筋肉は正常だが、個々の筋肉の強調が取れないのでうまくうごけず、歩いたり座ったり、しゃがんだりできない) 四肢の緊張性硬直が起こり直立不能になる。角膜の混濁による視覚障害。


*1959年 テイ・サックス病の特殊型として報告。1965年蓄積物質同定、1968年欠損酵素発見。人にも起こる疾患です。

*繁殖に際して、両親がクリアー(健常)であれば問題ない。

片親がキャリア(因子はあるが発症しない)の場合は発症を完全に防ぐためにクリアー犬のみを繁殖に使うことが重要で確実
キャリアを繁殖に使う場合は片親はクリアーを使うことが絶対条件
繁殖にキャリアやアフェクティッドの子を絶対に使ってはいけない。


・インブリード(近親交配)…親子 兄弟姉妹 叔父と姪 叔母と甥  優れた形質を受け継ぐ反面奇形や先天性疾患も多い

・ラインブリード(系統繁殖)…三代 四代 五代で同じ祖先を持つ雄と雌による交配

・アウトブリード…かけ離れた血統間の交配 強くて健康な体質を作り上げる。安全性が高い。遺伝が離れているのでどんなタイプが生まれるか未知数。


さくらちゃんも、さくらちゃんの兄妹(だいふくちゃん もみじちゃん)も、苦しむために生まれてきたのではありません。
さくらちゃんや飼い主さんになんの罪もありません。何か落度があって病に倒れたのではけっしてありません。


さくらちゃんはみんなと同じように散歩を楽しみ、ここちよい風を受けお外をかけまわり、美味しいご飯をたべて、生きる喜びを感じるためにうまれてきたのです。

さくらちゃんの飼い主さんは、愛らしい柴犬とただただ仲良く楽しくくらしたいと望んだだけです。

インブリードという言葉をしりました。近親交配のことです。近親交配では両親の形式が色濃くあらわれます。優れた能力や形態も遺伝されますが、反面、奇形や先天性疾患の確率もおおきいのです。人間なら法律で禁じられていいることです。

命を命とも思わないからそんなことが起きてしまうんではないか、、私はそう感じてしまいます。


🎀さくらちゃんをブログ記事にさせていただくにあたり、でこぼこさんからご了承をいただいています。

さくらちゃんのことをたくさんのかたに心にとめてもらいたい。こんなひどい話が現実なんだとしっかりお伝えしたいおもいであります🎀









さくらちゃんのママ、でこぼこさんのぶろぐから