ふいに思い立って壁を指で引っかいた

くり返し、くり返し、両手の指すべてをつかって

大きな大理石の壁

壁がくずれて、そこから外に出れるような気がした

ばかみたい

爪のすき間から血がにじんでいた

彼の足音が聞こえた

私にふれた

歯をかみ締め、時間がすぎるのを待っていた

すべての行為が終わるのをまっていた

それなのにどこかほっとしている自分がいる

自分の気持ちがわからない

眠っていたら目の前に光が広がっていた

どこまでも続くお花畑

私は手を広げて空をあおいでいた

楽しい

みんなみんなほほ笑んでいる

手をのばした

そこで目がさめた

部屋の隅にある小さなブロックを積んでみた。

1つ、1つ

積みあがったブロック

なんでだろう

ふしぎと涙がとまらなかった
また夜がきた

彼は来ない

いつも吐き気がするほど気持ち悪いのに

肌にふれられると死にたくなるのに

だけどそんな相手でも誰かが恋しい

一人でいるのが嫌

そんな自分が嫌い

自分がよくわからない

恐い

雨がふってる

水の音が聞こえる。うれしい

こことは別の音。表の音。

音楽

自然のかなでる音楽

歌をくちずさんでみた 楽しい 誰も聞いてくれる人はいないけど、でもうれしい

暗い部屋の底

でもうれしい ありがとう

 手をのばしてみた むだなのはわかってる

 でも

 手をのばしてみた

 光はそこにある

 たかいたかい天窓 あのむこうにはきっと広い世界がある

 いつかきっとわたしはこの暗い部屋からでることができる

 きっとほほ笑むことができる

頭がいたい

いつも昔のことを思い出す

楽しかった思い出

ずっとずっとこどもの頃はただ毎日が楽しかった

湖がきらきらと輝いていた

あれはいつのことだっただろう?

思い出はいつもきれい

愛するってなんだろう

そんなことを1日じゅう考えてた

薄い暗闇の中をいつもさまよっている。這いつくばって。
まっくらで何も見えないほうがいいのに

少しだけ明かりがあるから希望をすてられない

希望は絶望のはじまり

そんなことわかってる