昨夜の2024ニカラグア「カップ・オブ・エクセレンス」は文字通り想定の範囲内でこれほどサプライズの乏しいオークションも珍しいなという雰囲気でした。昨日も書きましたが10位くらいまでのロットが買えればいいなと思っていたら、どのバイヤーも同じ目論見だったようで、ベストテン以内の極めて極上なロットは全てそれなりの高値になり日本の商社はほぼ競り負けで、海外勢の餌食となりました。一方で禿鷹の食い残したそれ以下の「やや極上ロット」については日本勢が群がって落札し、価格もそれほど上がりませんでした。当店はと申しますと予想していたブービーとまでは行きませんでしたがあまり受賞順位の高くないロットが落札できたとのこと。ただ、上位に顔を連ねるゲイシャではないものの、それ以外の品種としてはインパクトの強いパカマラなので他品種を落札いただくより良かったのではないかと安堵しております。COEオークションというのは米ドルでの取引になりますから、2年ほど前までなら120円/$だったものを160円/$近くで買うことになり、それだけで何もしなくても3割の値上げと同じです。その上に人件費や運賃の高騰も加わり、今年はコスタリカやグアテマラなどのCOE受賞ロットが一端のゲイシャ並みの落札額になるはずで、それを最低でも1箱(30kg)は買わないと落札依頼はできませんから、中小の自家焙煎店にはもう既に手の届かないものになりつつあります。商社から打診をいただくので一応参加しておりますが買えれば買えたで悩みの種は尽きないのです。実は夕べCOEのオークション結果をサイトで確認しましたらえらく高騰している感じなので今年のニカラグアは買えなかっただろうなと思っておりましたら、今朝方メールと電話で落札確保の連絡が来てしまい逆にそっちが想定外でした。COE事務局が掲載ミスをしてその後修正したのかなと疑っておりますが...。まだあと2ヶ月少々の間に中米のオークションが続々開催されます。どれもそこまで買いたいとは思っておりませんがたとえショボいオファーでも出しておかないともう二度とCOEが買えなくなるような危惧も感じます。今の値段を高いと感じる人が多ければたぶん確実に日本から「カップ・オブ・エクセレンス」は事実上姿を消すことになるだろうとワタシは思っております。ガチガチの想定内だった今回のニカラグアCOEが売れるのか売れないのか、お店としてはその成り行きを注意深く見守りたいと思います。とは言え未だ受賞ロットは船出前で現地倉庫に保管されております、日本に輸入されて来るのは秋口以降になりますので早とちりしてご来店なきよう宜しくです。その代わりに本日欠品していたブラジル「ダテーラ・リザーブ」がお店に到着しておりますので、取りあえずはこっちで行きましょう...。