2023ペルー「カップ・オブ・エクセレンス」受賞ロットが本日やっと届きました。以前にホンジュラスのNW(COEの国内予選はパスしたものの本選に進めなかった受賞品もどきのような豆)のゲイシャを買ったこともあり、グアテマラやコロンビア、コスタリカなどいろんな生産国からいくつもゲイシャを仕入れていますのでそれほど期待はしていませんでしたが、ただ果実が赤ではなく黄色いイエロー・ゲイシャだと言うのでその点だけ興味を感じておりました。届いたのが午後を過ぎてからでしたので複数のリピーターさんが買いに来られて待ってみえましたがあいにく間に合わず出直しいただくことになってしまいました。そのため今日はお買い上げになられたお客様はゼロでしたが、喫茶の方でお出しして好評をいただきました。自分でも試飲をしてみて意外だったのはどうせ中米系ゲイシャみたいにクリアで爽やかな感じのゲイシャだろうと思っておりましたらアロマの分厚さとまろやかさが少し秀でていて、コロンビアやグアテマラなどの名も無いゲイシャとは少々異なっていることでした。何となく少し前に仕入れたパナマのレリダ・ゲイシャと雰囲気が似ております。受賞の経緯を記した解説を読んでおりますとどうも初出品で周りから乗せられて出品・受賞しちゃったようで、ワケも分からないまま出したら通っちゃったみたいな感じで、運良く虹を掴んじゃったというオチでした。だから農園名もアルコイリス(スペイン語で虹のこと)と言うのでしょうか...。そう言えば7~8年前に落札してもらったコロンビアのミラドール・エル・ナランホと言う受賞品も長年どこかの農園で働いていた使用人が自分で僅かな農園を拓いてCOEに出品してみたところ何と優勝しちゃったというものでしたが、世の中にはどこに幸運が転がっているか分からないものなのですねえ。エルインフェルトみたいに毎年「ここはオレの指定席だぞ」と上位を独占するのも素晴らしいことですが、名も無い農園が一攫千金を夢見て出品して目論見通り受賞の栄誉を勝ち取るみたいなそんなシンデレラ・ストーリーがたまにあることも見ている側からすると面白いものです。パナマじゃありません、ペルーです。やっぱりゲイシャはパナマでしょ...と言う方はどうぞスルーなさって下さい。でもワタシみたいな天邪鬼はたまに掃きだめで見つける鶴こそがこの仕事を続ける醍醐味でもあるのです。ご高承の通り「カップ・オブ・エクセレンス」受賞豆は1箱30kg梱包ですので、人気豆はすぐに売れてしまいます。今回はゲイシャということもありそんなに余命は長くないと思っておりますが...。