もうすぐ2期目の一年が終わろうとしています。

監査委員は今年度、自分がやろうと思って就かせていただくことができた役職です。

 

今回のブログは、

監査委員ってなあに?ということを詳しく説明するものではありません。

ちょっと哲学寄りな内容になっているかもしれないので、ご興味のない方は時間の無駄になってしまうかも…

 

監査委員は、生半可な気持ちで挑戦しようと思ったわけではないのですが、

やればやるほど、この役職が追う責務の重さを感じています。

 

議員活動報告と違い

どんな仕事をしているかという具体的なところは

書くことができません。

 

月例検査という毎月の出納をチェックする日には、

随意監査という村から補助が出ている関連団体などの監査があります。

必要があれば、この日に限らず、行政監査として機会を設け監査することもあります。

 

その際、私たちは様々な書類を確認したり、不明瞭な部分があれば新たに見せていただくことができるため

深い部分まで踏み込むことができます。

 

そして、確認した内容について意見することもできます。

 

こうした強い権限のある中で、「怖い仕事だな」と感じる機会が増えてきました。

 

「利益不利益を与えないように、条例や法令に従って、自分の判断と責任において、

誠実かつ厳正に職務を遂行する」というのが監査委員の義務です。

 

間違った判断をしてはいまいか、

誠実で厳正な仕事になっているか、取りこぼし、見過ごしはないか、

常に考えていても、それが思い込みとなり、

周りの目から見て常軌を逸する行為になっていないか、不安になることがあります。

 

やるほどにこの仕事の責任の重さを知るからこそ、

余計に怖いなと思うのかもしれません。

 

前任の先輩議員からこの仕事を引き継ぐ際に言われたアドバイスは、

自分の知識と経験に基づく自信を持ち、行政の代表者と同等の立場で議論する。という覚悟を持つこと。

監査委員は朝日村は2人で一つのチーム、必ず代表監査委員に方向性を確認すること。

自分たちが何について監査していきたいかよく考え、

正しく判断していくこと。木を見て森を見ずの考えにならないように。

ということでした。

 

同等の立場で議論しなければならないとき

人は、自分を優位に見せるために虚勢を張ることもあるし、

立場という権力を誇示することもあると思うのですが、

自分はそれを決してやらないようにと気をつけてきました。

 

一緒に仕事をしている代表監査委員は

低姿勢を貫く一方で、話し合いの中でもしっかりとした根拠があり、説得力のある問いかけをします。

強制力を持って相手と向かうということは絶対にしない方なので、

傍で仕事をさせていただきながら、本当に勉強になります。

 

「言葉は望遠鏡のようなものだ。見たいものはよく見えるようになるが、

それ以外はかえって見えなくなる」

というようなフレーズを、神様のカルテで有名になった作家の夏川草介先生の著作で知りました。

確かにそうだ。これは言葉だけじゃない。

見よう見ようとばかり思わずに、

よく見えたときにこそ、

その周りはどうなっているのか、

いったん俯瞰して全体像を見なければいけないなと自分を戒めました。

 

先輩議員からはこんなことも言われていました。

鳥の目、虫の目、魚の目をバランスよく使え。

 

このフレーズも、よく目にするビジネス用語ですが、

やっぱりことあるごとに思い出しては、自分の今の姿がどうか、

確認しようと思うきっかけになっています。

 

知れば知るほど、

やればやるほど、

難しい仕事だな。と思いながら、

決して手を抜くことなく、誠実に取り組んでいきたいな。

という一年を終えての反省と、次年度への決意表明でした。