2026/6/24 「朝日村に帰ってきたくなる子ども」を育てる教育③
一人増えた先生が変えたもの今回の視察で私が一番驚いたのは、村費で配置した先生が1年生だけでなく、学校全体に大きな影響を与えていたことです。高学年では教科担任制が進められ、体育が得意な先生は他学年も担当し、その代わりに別の先生が専門分野を教えるなど、それぞれの得意分野を生かした授業づくりが行われていました。若い先生を支える体制も生まれ、先生方にも精神的な余裕が少しずつ生まれてきているとのことでした。その成果の一つとして紹介されたのが、今年の運動会です。欠席児童がゼロだったそうです。近隣校と比べても珍しい結果とのことで、学校では教職員の余裕が子どもたちの安心感につながっているのではないかと分析されていました。朝日村らしい教育とは今回の視察で強く感じたのは、制度そのものよりも「どんな子どもを育てたいのか」という教育理念でした。教育長が保育士研修で「子どもが夢中になれるものを見つけることが主体性につながる」という話をされました。校長先生は、その保育園で育まれた主体性を小学校でもさらに伸ばしていきたいと話されていました。さらに印象に残ったのは、「朝日村に戻ってきたくなるような子どもを育てたい」という言葉です。この考え方は、私がこれまで考えてきた「カムバックサーモン」の発想と重なりました。一度村を離れても、ふるさとを好きでいてくれること。いつか帰ってきたいと思えること。教育がその土台をつくる大切な取組なのだと感じました。最後に感じたこと視察の中では、「保育園、小学校では教育は一貫して地域で支えることができるが、どうしても中学校に進学したタイミングでその支援が途切れてしまう感覚がある。朝日村の子どもたちにより手厚い支援を」という意見もありました。私は少し違う考えです。朝日村の子も、山形村の子も、松本市今井地区の子も、みんな同じように未来を担う大切な子どもたちです。地域を越えて出会い、多様な仲間と関わりながら成長することも、中学校という時期には大切な経験ではないかとおもいます。朝日村らしい教育を大切にしながらも、その先には地域の枠を越えて、どの子どもも大切に育てていく社会であってほしい。理想はカムバックサーモンだけど、地域を大切に思う気持ちはどこに行っても生きてくる。遠くにありて思うものでもいいじゃない?自分たちが愛されて育ったと思える地域でありたいですよね。そんなことを改めて考えた視察となりました。