やっぱり二宮和也が好き~大好物はニノの眉間のしわです♡~ -11ページ目
「ママ。今日はちゃんととび箱飛んだとこ見ててね。」

「え?」

「この前、優和とべたのに、ママ見てなかった。」

「ちゃんと見てたよ。」

「今日はちゃんと見ててね。」

「うん、わかった。」

「絶対ね。」

そう言って優和は走って、2年生の列の中の一番後ろに並んだ。

娘が可愛くないわけがない。
この世のなにより大切で、なにより愛おしい存在だ。
娘のためならば、なんだって惜しくない。
命だって。

命。
カズの命を奪ったのは私だ。

カズとは高校1年の冬につきあいはじめた。
高3の時、東京で美容師になるというカズに影響されて、私もネイリストを目指して専門学校に進学を決めた。
お互い夢をかなえて、5年が過ぎた頃。
カズを指名するお客さんの数がサロンで1番になった頃に私達は結婚した。
結婚生活はとても充実していた。
私が優和を産むまでは。
優和を産む少し前に、私は仕事をやめた。
カズは本当に忙しい時期で毎晩帰りは遅く、休みらしい休みもほとんどなかった。
私はずっと優和とふたりきりで過ごした。
子育てのストレスと好きな仕事をやめたこと、好きな仕事で1番になっているカズを私は素直に応援できなくなっていた。
それどころかひどく怒鳴り散らしたこともあった。

「今すぐ帰ってきて。」

カズがなにか言っているのをさえぎって、泣きながら私は電話を切った。
なかなか帰ってこないカズにイライラしながら、優和の夜泣きにつきあっているとあまりなることのない自宅の電話がなった。

即死、という言葉しか頭にはいってこなかった。
カズがいない。
もうカズがこの世にいない。
どうやって警察にむかったのかも覚えていない。
ただずっと私の頭の中では同じ言葉がくり返されていた。

「私のせいだ。」