付き合いたてのころは夜景を観に新宿へ行くことが多かったです。

その日、夜景のために県庁に登りました。
…あんまり印象に残ってないけど。
同じように夜景を観にきた先客がいて、ちょっと後ろ髪を引かれながらも、割とすぐに降りちゃったんです。たしか。

県庁の付近は、ビル街。
ビルの間に隠れるように置いてあるベンチに2人で座って、キスをしました。

「外でいちゃつくの初めてかも。」
彼が言いました。
私だって初めてだったよ。
キスだって、この間私の部屋でしたのがほんとに初めてだったんだから。

そんな初々しいセカンドキスのお味は…

…うん。ニンニク臭かった。すごくいい雰囲気だったから言えなかったけど…。
デートでニンニク食すのも考えものですね。

そんなことをしていたら、間近で壮年の女性?がタバコを吸い出して。

こちらとしては、気まずかった。
きっとよく見られる光景なんでしょうね。女性は全く動じず、私たちはすごすごと立ち去るのでした。

外でいちゃついたのは、記憶にある限りこの一回きり。



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その日は彼が泊まりに来てくれました。

ベッドに背を預けて隣り合わせ。
カーペットの上に2人並んで座っていました。
しばらくの間、無言。
ドキドキしていました。

彼が、昼間買った指輪を袋ごと「はいっ」と渡してくれて、2人でお揃いのシルバーリングをはめて。
笑いあったりしているうちに、2人の距離は縮まっていました。

彼の手が胸に伸びて来て、すぐにボタンを外そうとするんです。片手で。


「ちょっと(笑)」

なんていって拒む私。

まだ心の準備は出来ていませんでした。

その気もないのに部屋に泊めるとか、今思うと…軽く生殺しですね。


ただ、一緒にいたかったんです。



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「なんの準備もしてないけど、よかったら。」

私がそう言って誘うと、彼はそれ以上遠慮することもなく、カラオケに付き合ってくれました。


今だから言いますけど。

何の準備もしてないなんて、嘘です。
ほんのちょっとだけ期待してた私は、前日のうちに部屋を掃除して、朝ごはんのために食パンだって用意していたのですから。





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