シロバナムシヨケギク(白花虫除菊)の名を聞いたことがある方は少ないかもしれません。

これは、ジョチュウギク(除虫菊)という名前で知られるキク科の植物です。写真みたいな赤系もあります。

金鳥の創始者が発明した渦巻型の蚊取線香は、この除虫菊を使って作られました。白い花はかわいらしい姿ですが、昆虫の神経を麻痺させてしまう「ピレスロイド(ピレトリン)」を胚珠に含有するのです。

また、菊というとなんとなく東洋のイメージがありますが、実は地中海沿岸が原産地の植物です。

この除虫菊のすごいところは“植えていると虫除けをしてくれる”ことなのです。

もちろん、殺虫効果まで発揮させるには燃やして煙を出す必要があるのですが、庭の大切な植物から虫を遠ざけてくれるというのはありがたいです。

除虫菊を春に蒔いたとすると、夏・秋・冬・春を過ぎた翌年の初夏にやっと花を咲かせます。これが二年草とも呼ばれる理由です。

きれいな白い花を目にするまでは、ゆっくりと待つことが必要になります。