皆さんは日々どんなものや事から何を感じていますか?
言い換えますと、物事から感じることを許していますか?
感じるということは人間が人間らしく生きるにあたって一番といっても過言でないくらい大事なことです。
しかしそれに気づかずに、感じることに封をして生きている人々もいると思います。
ひょっとしたら気付いていて、しかし現在置かれている状況があまりにも辛いとすると、あらゆる感覚をシャットダウンすることが唯一の生き抜く方法なのかもしれません。
しかし、感じることに封をする、ということは、大きな弊害をもたらします。なぜなら、嫌な感情だけを感じないように、と感じる対象をうまく選ぶことができないからです。
感じることをやめてしまうと、辛い感情を軽減できると共に、喜びの感情も下がります。
私はこれを長く続けすぎてしまいました。そして感情をオフにした弊害に気付いた頃には、どうやって芸術を感じることができるのかがわからなくなってしまっていました。
音楽の本質を理解するには、この感じるセンサーを最大にセットしておかなければなりません。音楽の本質が理解したい。けれどどうやって理解できるのかがわからない。その状態が何年も何年も続き、やっと、感じることが一番大事なのだ、という結論に至りました。
これは、音楽大学などでは教えてくれません。私はピアノを目指そうと志してから、誰一人にもそれを教わったことはありませんでした。皆、先生も学生も、私の周りにいる音楽を空気のように吸って人生を歩んできた人々には、これはあまりに自然で当たり前なことで、それができない人がいるということにも気づかずに、また知っていたとしてもどうやって感じることを教えて良いのかがわからないでいるのではと思うのです。
私は自分自身が感じることを許しました。それから、時間をかけながら、だんだんと音楽の本質が分かってきたように思います。例えば、ドミナントはトニックに戻りたいという強い力が宿っている。基本的な知識ですが、これを身を持って体験できています。
私は、感じるということがよくわからない、そういう人たちに私の体験を伝え続けていきたいと思います。