皆さんは、楽器を弾いている時、どうしても間違ってしまうことってありますか?
ピアノの場合、音の数が断然多いというのもありますが、私はよく音を外してしまったりして落ち込みます。
初見も苦手です。目当ての音がテンポ通り、リズム通りに出せないことが多いからです。無理やり出そうとすると結局間違った音しか出せません。
なぜだろう、なぜだろう、とずっと長年考えていました。博士論文を書いた時に、結局人は頭の中でなっている音しか出せない、ということが分かったのですが、それから何年も経った今でも、「なぜ正しい音が出せない」ということが頭の中から抜けずにいました。
そして最近気づいたこと。やっぱり、「感じていない」ことは「理解できない」のだと思います。いくら楽譜通りの音を出そうと思っていても、その音やハーモニーが醸し出している何かを感じていなければ、結局のところ、ただ単に単語を復唱するだけの外国語の勉強と変わらない。意味を理解して、その意味から連想できる自分なりの感情だったり体験だったりを感じなければ、語彙力も会話力も備わらない。
時間をかけて、まずは感じてみよう。どんなにシンプルに作られている音楽にも、そこには感じる何かがある。言い方を変えれば、作曲家の聴き手に対する思い、つまり「感じて」もらいたい「何か」があるために、それを伝える工夫や思いがそこにたくさん込められているのが音楽。
それを想像しながら弾いてみよう。作曲家は、この音、ハーモニー、構成を通して何を伝えようとしているのか。作曲家と会話をしてみよう。