除名するほどの内容かと疑問に思う

 

 『シン・日本共産党宣言 ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由』 (松竹伸幸、文春新書) を読んだ。

党を除名された人の本ということで興味を持ち、どんな主張をしているのかと、図書館で借りて読んでみた。

私とほぼ同じ年齢で、この年で立ち上がる元気があるって面白い人だと思ったのだ。


日本共産党の党首公選を主張していて、安全保障政策での意見の相違について争うのだという。筆者の「自衛隊と憲法9条」や「日米安保条約」についての考えが正しいかどうかは別として、少数意見であるとはいえ、 党内でまともな討論がなされず、少数意見が赤旗などで公開されないという。

除名というからどんなに過激な主張かと思ったが、この程度で除名なんだというのが感想だ。こういう異論を排除していく政党が政権を取ったときに、ちょっとこわいなと思った。

私の敬愛する三浦つとむも昔除名されたが、党への「直言」がおそらく幹部たちによって排除の対象になったんだろうなとも思った。

大学時代、民青や創価学会の友人がいて、とてもいい人たちだったが、『赤旗』や『聖教新聞』と違うことを彼らが全く言わないようなところがあって、「おかしいところもあるかもしれないけれど、相対的にはいいのだ」くらい言えばいいのにとずっと思っていたが、そうならないのはやっぱり除名になるからなのかなと理解できた。