4月21日(日)天気曇りのち雨

 

カンアオイ属の花も茶色ですが、耕心館のお庭には茶色い花も案外と多いのです

魅力的な茶色の花を集めてみました

 

ユキモチソウ

サトイモ科テンナンショウ属で雌雄異株

テンナンショウ属の花はユニークで不思議な魅力があります

その中でも仏炎苞の中に雪見大福のような丸い付属体のある

ユキモチソウは名前も姿もすてきです

仏炎苞から覗く付属体の下に肉穂花序をつけてます

 

ムサシアブミ

サトイモ科テンナンショウ属で雌雄異株

ムサシアブミは仏炎苞の形が馬に乗るときに足を乗せる鐙に似ていて

武蔵野国によい鐙が作られていたので武蔵鐙の名前に

 

ムサシアブミも仏炎苞の下に肉穂花序をつけています

 

ユキモチソウもムサシアブミもキノコバエなどのハエの仲間に

雄花の花粉を運んでもらっています

雄花に入ったキノコバエは花粉を体につけ花の下方のすき間から脱出し

次に雌花に入って歩き回れば受粉されるわけです

雌花にはすき間がなく花粉を運んできたハエは脱出できず

花の中で死んでしまうのです

テンナンショウ属の花にはそんな罠が仕掛けられているのです

 

そしてまたテンナンショウ属は栄養状態により

雄株から雌株へ性転換するという性質もあります

 

 

オオバウマノスズクサ

ウマノスズクサ科ウマノスズクサ属の多年草

オオバウマノスズクサも楽器のような不思議な形をしてますね

こちらは両性花ですが雌性先熟、雌性期には筒部の逆毛が長く

臭いに誘われて入ってきたハエは外に出られないのですが

雄性期になると逆毛が萎縮して這い回ったハエが出られるようになり

花粉を運んでくれるようになります

 

 

クマガイソウ

ラン科アツモリソウ属

茶色というより内臓色ですが、見れば見るほど変な形の花

ポリネーターはハエではなくマルハナバチ

 

エビネ

ラン科エビネ属

 

以上 耕心館のお庭めぐりで見られた花たちでした