3月4日(月)天気曇り

バンテアイ・スレイ

 

東洋のモナ・リザと呼ばれる美女に会いに行きました

 

アンコール・ワットから北東に約30kmの郊外に造られたヒンドゥー教の寺院

そこは古代クメール王朝発祥の地であり「聖なる山」と呼ばれるプノン・クーレン山の麓近くです

バンテアイ・スレイとは「女の砦」を意味し東西115m、南北95mの小規模な造りで

建物が紅色砂岩と熱帯地方特有の赤土で造られアンコールワットとは趣が異なります

美しく精巧なレリーフが残るバンテアイ・スレイは「クメール美術の至宝」と呼ばれ

特に「東洋のモナ・リザ」と呼ばれるデバターの彫像が有名です

いつも混雑するそうですが、その日は観光客が少なくすぐに入場

ゆったり観光できました

東門を入るとレンガ色をしたラテライトの参道が真っすぐに延びています

参道の途中にある建物跡の破風には、立体的で精密なレリーフが見られます

 

紅色砂岩に彫られた彫刻は彫りが深く細かい

 

第1周壁の内側からは寺院を守るように濠が造られ

美しいバンテアイ・スレイの姿を水面に映していました

 

 

 

右側の破風はヴィシュヌ神の化身ナラシンハが阿修羅王を殺そうとしている場面

左には聖牛ナンディンに乗ったシヴァ神と妻のパールバティの姿が描かれています

 

 

第1東塔門、さらに第2東塔門、第3塔門となり、ようやく中央祠堂に到達します

 

両脇に彫られたデバター

 

これは東洋のモナ・リザではありませんが美しいデバターです

細い腰と豊かな胸、足首までの長いスカートをはいている姿が

柔らかい曲線で立体的に彫られています

 

 

男性像も彫られています

 

東洋のモナ・リザ

1923年フランス人作家アンドレ・マルローがこのデバター像を壁から盗掘し

国外へ持ち出そうとして逮捕されるという事件が起こりました

この事件以来、「東洋のモナ・リザ」と呼ばれるようになりました

今は近寄れず、遠くから望遠で撮るのみ

全部で16体あると言われているデバター像の中で最も美しいと言われてます

 

 


紅色砂岩に刻まれた数々の美しい装飾

アンコールワットとはまた違った豪華さを感じる遺跡でした