わたしが高校生の頃に生まれた
親戚の男の子がいる。
昨年 彼は高校生になり、
当時のわたしの年齢になった。
年始の挨拶に行った時に
「将来は何をするのか」という話になって
冒頭(タイトル)の言葉が返ってきた。
それを聞いたわたしは
なぜかショックを受けていて、
今の子って
仕事に“夢”や“やりがい”を
求めないんだ?!
なんて衝撃だったわけで
でも、そっか。
わたしが新卒で入った会社は
職種自体はやりたかったことだったけど
要はブラック企業というやつで
働けば働くほど 自分がすり減っていった。
3年目でうつ病になり、
退職しようと上司に相談に行ったら
「明日からもう会社に来なくていい」
と言われて
はらわたが煮えるような想いだった。
※ この件に関しては若かったし
さまざまな誤解もあると思うが
兎に角 会社に尽くした挙句
働けなくなったら捨て駒のように
捨てられてしまった気がした。
命を削るようにして得た
手取り12万円ほどの給料は
家賃や日々の生活費に消えていき
ささやかな楽しみのために使うと
お金はほとんど手元に残らなかった。
・
うつ病の自分は、
それでも生きていかねばならない。
お金がいる。
頭がまともに働かなかったが
充分に自分を癒すための余裕はない。
早く次の仕事を見つけなければ
寝る場所もなくなる。
それが恐ろしかった。
社会制度を利用するという頭もなく
短時間・高時給の仕事を探して
始めたのが北新地のホステスだった。
「やりがいはなくても
ラクに稼げる仕事がいい」
今の日本でそう思うのは
真っ当なことかもしれないが、
その台詞が
高校生の口から出てきたと思うと
これからの日本の社会のあり方を
もっと考えなければ
ならないんじゃないかなと思うのだ。
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