最近お気に入りの雑誌があります。CoyoteとFigaro Voyageです。特にCoyoteが好き。
http://madamefigaro.jp/travel/
ちょっとマニアックな旅の提案をしています。というか提案されても真似できないレベルの旅が殆どですが…
例えば、ちょっと前にハワイ島の特集がありましたが、普通に海岸線沿いで海とか山とか渓谷で遊ぶのではなく、なぜか島の中央を貫く山脈を極寒に耐えながらのハードなトレッキング。
ハードなトレッキングに耐えながら、「こんな風景があった、こんな人がいた」と、静かに語りかける文章が続きます。写真のセンスもとても良い。確固とした世界観があって、飲み込まれるというか没入感のある紙面です。この紙面に似合う音楽をつけるとしたら、低音で響くエレキピアノの小構成のジャズでしょうか。圧倒的な世界観と静かに耳元で語りかけられる個人的な異国の旅物語。そういう感じです。
超淡々と「こんなとこ行ってきたけどこんな雰囲気でした」と雰囲気を伝えるのみ。お店のデータ集なんかももちろんないし、旅行雑誌というより風変わりな旅行記の集積といった感じの雑誌です。
めったに普通の観光客が行かない辺境の地や、観光地ではない普通の生活の場としての異国の地で、であった人々の描写が秀逸。、クールに抑えた客観的な淡々とした文章から、その土地の素朴な人間性や想いが浮き彫りになる。
実際行きたくなるというより、文章からその場所の空気感を想像して、心だけ別の場所にトリップできる、素敵な雑誌なのです。
イラストよりも写真を多用していますが、たまに使われてるイラストも渋くて素敵。こういうところに私のイラストが使われたら本当にうれしいだろうなあと思う。夢だなー。
Figaro Voyageはもうちょっと普通の旅行雑誌的な趣も兼ね備えた雑誌で、リッチで明るい豊かな雰囲気が素敵です。これも写真がとても良いのです。
そういう感じで、CoyoteとFigaro Voyageはお勧め。Coyoteは旅行に行く予定がなくても、読み物としても十分成立します。
どっか行きたいけど仕事もあるし休めないし…という時に読むのに最適。