私が会長を務める自民党住宅土地・都市政策調査会の「建築・都市分野における新技術の活用PT」(上野賢一郎座長)のヒアリングに、新たに私の選挙区となった江戸川区平井に本社を置く、株式会社シラヤマに参加してもらいました。(5月14日)
同社は、超高層ビルの「カーテンウォール」(ガラスの外壁)の支持材を得意とした、鉄鋼加工メーカー。その高い技術力を活かし、東京スカイツリーの第一・第二展望台のガラスを取り付けるための骨組みを担当しました。新プロジェクトX(NHK)の第1回で、東日本大震災発生時に、完成間近の東京スカイツリーが工事現場だった物語が描かれましたが、まさにその一翼を担っていたのです。
令和2年には、経済産業省の、「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選定されています。
今回のヒアリングでは、橋の拡幅や修理に使う「ブリッジプラスアルファ」について説明してもらいました。
拡幅したい橋の外側に、同社工場で製造した、1.2mの長さの鋼製の製品を連続して横に並べ、ボルトで固定していくことで、標準1mの拡幅が可能になります。
従来工法だと、100mの工事に25日程度かかるほか、コンクリートを使う作業に熟練工が必要だったり、施工時は全面通行止めにしたりする必要がありました。
しかし、プレハブ式ともいえるこの工法では、製品を並べてボルトで止めるだけなので、100mを標準7日間で工事できるほか、熟練工も不要で、作業員の数も大幅に減らすことができます。また、施工時に片側相互通行も可能です。
施工後に破損した場合も、破損個所の製品を交換するだけで修理ができるため、メンテナンスの負担も大きく軽減できます。
さらに、溶融亜鉛メッキをかけると、塩化物を使った融雪剤や海風でも錆びなくなるので、豪雪地帯や海の近くでも活用できます。江の島大橋の拡幅工事でも採用されています。
現場の工期が大幅に短くできること、少ない作業員で工事が可能なことは、2024年問題ともいわれる、働き方改革に大きく貢献できると考えます。
また、全国には老朽化して補修が必要となっている橋梁が多くあるので、新しい技術を活用して、いち早く改修を進めていくことは災害対策として重要です。
このような地元企業の技術を「住宅土地・都市政策調査会」で紹介できたことをうれしく思います。